2015年度入学生の研究状況(担当: 松尾 貴巳)

「現代経営学演習」

担当: 松尾貴巳

目的、テーマ

ゼミでは、各自の実務経験に基づく課題を修士論文の作成を通じて解決してもらいたいと考えていますが、理論や方法論を学ぶことや、ディスカッションを通じて課題を明らかにしていくプロセスを重視しています。また、研究は自分以外の多くの人たち、社会にとっても有益な成果を提供できるかどうかも重要です。テーマは、店舗業績管理システム、医療組織や行政組織、公益事業組織の業績管理、事業継承や新規事業開発、R&Dマネジメントにおけるコントロールシステム、事業部業績管理など実に様々ですが、「ヒトや組織を動かす仕組み」に焦点を当てた研究を行っています。

ゼミの雰囲気

私のほかに、学外の若手研究者、MBA出身の後期課程院生、前期課程出身の後期課程院生がゼミの皆さんの研究を支えています。前回のゼミは若手研究者と院生との間に相当激しいやり取りがありましたが、前回に比べ今回はかなり穏やか雰囲気で進んでいると思います。それでも議論が白熱する場合がありますが、MBA出身の後期課程院生が議論に加わっていることで、全体としてバランスが取れていると思います。また、議論すればするほど新たな課題が見えてきて、読まなければならない文献も増えますが、高い要求水準にも関わらず皆さん熱心に取り組んでいます。

現在までの進捗状況

昨年後半は、理論や方法論について理解を深めつつ、各自の問題意識に沿った文献を読み、研究課題や方法を明確にすることに取り組んできました。調査、発表、議論を繰り返し、3月下旬にゼミ合宿を行い、各自の研究テーマがほぼ固まりました。年明けからインタビュー調査をはじめている人もいますが、多くの人は、4月以降にインタビュー、質問票調査等の準備、データ収集をはじめています。5月からは副指導員の先生からのアドバイスもふまえ適宜軌道修正しながら進んでいます。7月の中間報告会では、定量的な研究アプローチでデータ収集が進んでいる3名の方に報告してもらうことにしました。ゼミ内での論文完成は7月末を目標としており、いよいよ最終段階に入りますが、それぞれ良い論文になると期待しています。