研究科長挨拶

神戸大学経営学研究科の起源は、1902年に創設された神戸高等商業学校に遡ります。1926年には、すでに「經營学」という名称の授業科目を開講していました。その後1929年に神戸商業大学に昇格し、1949年に学制改革により神戸大学が設置され、同時にわが国最初の経営学部となりました。本館前庭にある「我が国の経営学ここに生まれる」という石碑はこの歴史を刻んでいます。

私たちは、創設当初より「自由、真摯、協同」の精神で、学理と実務の融合を目指し、日本の経営学の研究教育拠点として、実業界並びに学界に多くの優秀な人材を輩出してきました。経営学・会計学・商学の幅広い分野において、最先端の研究を展開する約60名の教授・准教授を擁し、経営学の世界トップレベルのグローバルな研究教育拠点として、さらに発展を続けています。

経営学研究科は、経営学を世界レベルでリードする研究者を育成するPh.D.コース、企業の経営リーダーを育成するMBAコース、将来の産業界を担う人材を育成する学部教育の3つが基本となっており、学部およびPh.D.コースのそれぞれにおいて、KIBERおよびSESAMIという国際教育プログラムを走らせて、グローバルレベルでの経営教育を推進しています。また、学部では経営学のコアを少人数で体系的に体得するための経営学特別学修プログラムを設けているほか、会計プロフェッショナル育成プログラムにおいて、公認会計士などの高度職業人の育成にも力を入れています。

経営学研究科の最大の魅力は、世界トップレベルの経営学に神戸の地で触れること、それを生涯にわたって継続することが可能な環境になっていることです。学部を卒業して就職してからでも、MBAで再び勉学を続けることができますし、社会人になってからPh.D.を目指すこともできます。大学院に戻らなくても、経営学研究科の研究成果はいつでも卒業生の皆さんに開放されています。

六甲台本館を中心とする経営学研究科のキャンパスは、学生時代に勉学し思索にふけるのに最適なだけでなく、いつでも同じ姿で皆さんを見守るベースとして存在し続けます。是非、私たちと一緒に六甲という経営の殿堂で経営学の研究に邁進しましょう。

神戸大学大学院経営学研究科長 上林憲雄

 

MBA教務委員のメッセージ

「収穫を問うなかれ、ただ耕耘を問え」(曾国藩)という言葉があります。これは成果(=収穫)を無視せよということではなく、それ以上に、努力のプロセス(耕耘)をより重視せよということです。神戸大学MBAプログラムは、この耕耘を重視します。経営という複雑な現象の背後にある「理」が収穫だとすれば、それをアカデミックな観点を基盤としつつ徹底的に追求するプロセスが耕耘になります。これを私たちは、リサーチベースト・エデュケーションと呼んでいます。

『論語』のなかに、「学びて思わざれば即ち罔し。思いて学ばざれば即ち殆し。」という有名な一節があります。このMBAプログラムでは、この「学び」はコア・カリキュラムを中心とした科目で、グローバル標準の最先端の知識を体系的に学ぶことに該当します。そして、「思う」に相当するのが、プロジェクト方式と呼ばれる学習であり、多様な経験・知識をもつ教官・学生と意見を戦わせつつ、生きた現実の事例を独自に分析していくことになります。

このようにリサーチベースト・エデュケーションとプロジェクト方式を車の両輪のごとくバランスをとって学習を進めていくことができるのが神戸大学MBAプログラムの最大の特徴です。それが可能なのは、学生一人ひとりが働きながら学ぶという状態にあるからです。是非とも、このMBAプログラムに参加していただき、多様な人材と切磋琢磨しつつ、皆さんが現実に直面する仕事上の課題について、新たな「理」を発見していただきたいと希望しています。このMBAプログラムにはそのための最善の機会が提供されていると確信しています。

神戸大学大学院MBA教務委員 原田 勉