2015年度入学生の研究状況(担当:上林 憲雄)

「現代経営学演習」

担当: 上林憲雄

目的、テーマ

上林ゼミでは,組織マネジメントや人的資源管理領域の問題意識をもつ学生16名が集まり,各自のテーマを研究しています。ゼミ生の職種は人事・総務のほか研究者,経営者,技師など多種多彩で,したがって研究関心も,イノベーション人材のマネジメントや人材育成,グローバル対応,モチベーションやリーダーシップ,組織活性化,工場管理など実にさまざまです。

上林ゼミでは,各位が関心をもつこれら実践上の課題を,アカデミックな観点から掘り下げる方向でゼミ活動を進めてもらっています。いずれのテーマにしても,ゼミのディスカッションでは,議論を通じ,日ごろのビジネス現場から一歩超越した目線で,“冷めた眼”で現実をとらえられるようになること,そしてそれをビジネスの現場で活かせるようにすることが目的です。

ゼミの雰囲気

主にアカデミックバックグラウンドを持った多くの外部講師の先生にも毎回ゼミに参加いただき,総勢20?25名程度で,とても熱く闊達な雰囲気のなかでゼミが行われています。

各自の研究発表では,「専門家ではない,初めて聞く素人がきっちり理解できるように伝える」ことをモットーにしていますが,これがやってみるとなかなか難しく,皆さんご苦労されています。日ごろのビジネス現場では,“状況”はメンバー間で共有されているためです。初めて聞く人がわかるように話そうとすると,「論理」でそれを伝えるしかないので,ロジカルに物事を考えたり,当たり前のことを疑ってみたりといった知的活動が必要になってきます。まさにそれを実践する場がゼミでのディスカッションです。まだ多少の戸惑いもあるゼミ生も居られるようですが,各位ともその重要性を徐々に理解し始めており,日々真摯にゼミ活動に取り組んでくれています。

現在までの進捗状況

ゼミ入学後の半年間で,研究に必要な文献の探し方や論文の書き方,統計分析の手法などの各種スキルについて学習をほぼ終えました。これから本格的に論文執筆に入っていこうとしているところです。
5月上旬時点で,研究テーマと研究課題の特定が概ね終了しています。5月末までに「論文題目」の仮提出を,そして6月末までに論文の「序章」ドラフトを提出できるように,目下,各位とも研究を進めてくれています。「序章」は論文の構想が定まっていないと書けませんから,ざっくりいうと,各位とも研究の全体像や完成イメージがおぼろげながら見えつつあるところ,といったところでしょう。