辻 俊一さん

エスフーズ株式会社勤務

1. プロフィールをお聞かせ下さい。

名古屋大学文学部を卒業後、映画会社に就職しましたが、その方面の才能がないことに気付き、30歳手前で、現在の会社に転職しました。会社の名前はあまり知られておりませんが、「こてっちゃん」を作っている会社といえば、特に関西の方なら分かっていただけるかと思います。会社では仕入部門、営業部門を経て、5年前から経営企画室に配属になりました。

2. なぜ神戸大学のMBAを選択されましたか?

上司に薦められました。その上司は更にその上司から薦められていたのですが、受験科目に英語があったので敬遠して私にお鉢が回ってきたという次第です。当時、私としては、職務上体系的に経営の勉強をする必要性を切実に感じていたので、すぐにその話をお受けすることにしました。(お受けするといっても、受験することを決めたというだけで、推薦枠があるということではありません。)それまで、各種セミナーに参加したり、関係する本を読んだりしていましたが、断片的な知識を得ることしかできず、独学の限界を感じていたのです。MBAというものには興味はありましたが、海外に行ったり国内でもフルタイムでしか受講できないと思っていたので、仕事を続けながら通える神戸大学のシステムは非常に魅力的に感じられました。近くに住んでいながら、そのようなシステムがあることを知らなかった自分の不明を恥じるばかりです。

3. 神戸大学MBAの特徴は何だと思われますか。

他のMBAを知りませんので、神戸大学だけの特徴かどうかはわかりませんが、ここで得ることができるのは、ガチョウが産む金の卵ではなく金の卵を産むガチョウだということです。いろいろな先生から繰り返し言われることは、「知識や便利なノウハウは、それがどんなに最新のものでも習った瞬間から陳腐化してゆく。今は役に立っても、5年後にはまったく時代遅れになってしまうかもしれない。それよりも、君たちが学ぶべきことは、知識よりそれを生み出す力そのものだ。知識やノウハウを創り出すものの見方考え方を身に付ければ、それは一生君たちの力となる。」と、いうことです。実際神戸大学では最新の経営学の知識や技法を伝えることにはあまり熱心ではなく、何を学んだか、それをどう生かすかということを学生自身が追求するようにカリキュラムが組まれているようです。

もうひとつの特徴は、神戸大学で学ぶ以上、いま自分が直面する仕事の課題ではなく、より広く社会に有用な研究をする意気込みを持て、と要求されることです。これは、神戸大学が国立大学法人であり、国の税金をいただいている以上、その資金で研究をさせていただいている私たちも社会への還元を常に意識しなくてはいけないということです。

4. MBAに在籍されて、日常生活に変化はありましたか。

端的に言って、頭も体も太りました。入学前は、仕事と趣味の空手と読書(おもに小説)と映画と家族サービスで日々の生活が構成されておりましたが、現在は、仕事と勉強だけの生活になりました。仕事と寝る時以外は兎に角、勉強しています。従って、勉強のし過ぎで頭がいつも重いです。運動不足でベルトを買い換えました。授業スピードが非常に早いので、ついてゆくのが大変です。加えてレポート課題や、共同研究に追いまくられて、息をつく間がありません。気がつくと、生活の中心は大学の授業とそのための勉強になってしまっていました。勉強の時間を確保するために、如何に効率よく仕事をこなし、睡眠時間を極限まで削れるか、を考えるようになりました。時間管理が上手くなったといえるかもしれません。

ここまで読んで、そんなに勉強するのはちょっとつらいかもしれないと思った人は受験しないほうがいいかもしれません。勉学意欲に欠ける人がいると、共同研究で同じ班になった人に迷惑がかかるからです。

前の記事

福井 賢一郎さん

次の記事

東尾 里江さん