平川 由紀子さん
株式会社アイネス勤務
1 . MBA取得の意図、動機についてお聞かせ下さい。
私は社会にでて10数年たち、今までの仕事を経営学の世界で論理的にまた体系的な学問というフィルターで見てみたらどうなるのか?と疑問を持ち続けておりました。自分の勤める会社の中で実際に企業再生を経験し、業務提携や次世代経営者への事業継承を目の当たりにした経験を客観的に捉える視点をもつために経営学を選びました。また将来に向けて実業界で現在起こっている問題の解決へのアプローチがMBAの中のカリキュラムに含まれていたことが経営学を選考した理由です。
2 .神戸大学MBAを選択した決め手は何ですか?
私は東京に在住しております。「何故、神戸まで通っているのか?」という質問を受けますが、理由は3つあります。第1に、神戸大学にわたしが勉強したい分野の魅力的な先生が多数いらっしゃること、第2に、社会人大学院という看板を掲げて10数年のパイオニア的な存在で、最近出来ている「ポッと出」の社会人向けコースとは一味違う講義のレベルの高さには定評がある、と多くの友人や先輩から評判を聞きました。第3の理由は、関東に対極する関西という地域について知りたい、という気持ちです。経済的な環境が厳しい関西経済の状況を知ることや、また文化的な違いなどにも大変興味がありました。東京にはない人材と経験、環境が神戸にはあります。
3 .神戸大学 MBA コースのカリキュラムの素晴らしい点を挙げるとすれば?
働きながら充実した経営学カリキュラムを学べるという点。先生も社会人MBA学生だからといって手加減はしません。中には入学前に想像していた以上に厳しい授業もありました。本当に毎日睡眠時間がなくなって、フラフラになりながら新幹線に飛び乗ったことが何度もありました。そんな苦しい授業を、必死でクラス全体が取り組むという稀有な経験をしております。本当に熱心な先生方が多く、充実した学生生活を送っております。
4 .受講生の特性についてどう思われますか?
クラスメートのほとんどは、自費で学びに来ている人たちです。私も自費で来ております。決して少ない出費ではありませんが、将来に向けての投資として捉えています。東京から通う仲間も5名います。このメンバーで、東京での仕事を終えてから集まっての勉強会を深夜まで行い、帰りの新幹線での打ち合わせやメールでのやり取りを続けながら通学しています。東京からの通学は時間的にもハンデがありますが、時間のない分、時間のやりくりでなんとか工夫してハンデを解消すべく努力しています。また関西圏在住の心温かい学友の支援が東京組の学生の支えであることを、感謝を込めてここに記します。1年半のコースという短期間に凝縮した時間であり、短時間であるがゆえに時間的にも精神的にも肉体的にも厳しいことは確かですが、この限られた時間でどれだけ自分が力を出せるかのトレーニングとしては、最高のカリキュラムかも知れません。
5 .研究スタッフについてお聞かせ下さい。
驚いたことに、講義についてまた教務のシステムについて、大変フランクな形で学生と先生方との間で話し合いが持たれます。学生側の要望についても検討していただける柔軟なシステムにも、正直感激いたしました。
教授陣やTAの方々の中には実際に社会人から先生になっておられる方もおり、その経験を活かして我々社会人学生ともコミュニケートしていただいております。
6 .現在何を勉強していらっしゃいますか?
現在、 三品先生、 加護野先生のゼミにおいて経営者の次世代継承について学んでいます。グループで経営者の育成プロセスについて調査中です。
7 .今後のキャリアプランについてお聞かせ下さい。
これから修士論文のテーマの絞込みと作成が直近の目標でありますが、卒業後はここで学んだ数々の経営に対する考え方を、実際にいま自分が担当する事業の戦略的な問題等に反映できるようにしたいと考えます。また今回ゼミでテーマとしている問題は大きなテーマなので、引き続き勉強を続けていこうと考えております。