矢崎 和彦さん

株式会社フェリシモ 代表取締役社長

1. MBA取得の意図・動機についてお聞かせ下さい。

私は株式会社フェリシモという会社を経営しておりますが、昨年、神戸大学の社会人MBAプログラムの案内パンフレットを目にするまでは、まさか自分がこのコースに通うことになるなどとは夢にも思っていませんでした。資料を読んでいる間に自分の中に電気ショックのようなものが走りました。理屈や立場を超えて、この環境の中に身を置いてみたいと思いました。

私は現在48歳ですが、20年ほど前に首都圏にある大学が運営するビジネススクールに通いたいと思い、資料を取り寄せたこともありました。しかし、当時の私は多忙をきわめておりましたので、遠隔地の全日制の大学院に通うなど叶わぬ夢と諦めておりました。それ以来、別の形で経営学に触れることは多くありましたが、大学院のことは心の奥底に封印されていました。

それから20年後のある日、偶然に神戸大学社会人MBAの入学案内に触れました。学んでみたいと思うカリキュラムの数々、土曜日だけの受講でも可能という条件、神戸という立地、それらを目にしていて「ここで学びたい!」と本気で思い始めていました。それが私が本コースを志望することになった理由の全てでした。

2. 神戸大学MBAを選択した決め手は何ですか?

神戸大学のMBAを選択したのではなく、神戸大学のMBAだったから受験したのだと思います。日本の経営学のリーダー的存在である先生方の知見に触れる機会を得られると考えたこと、神戸方式と呼ばれるユニークなプログラム、自宅からも会社からも通いやすい神戸という立地、社会人か通えるような時間設計などなどがその理由です。

3. 神戸大学MBAコースのカリキュラムの素晴らしい点を挙げるとすれば?

神戸大学MBAのカリキュラムは実に多様です。先生方の指導方針や個性によってカリキュラムの組み立て方は見事に異なりますが、どの先生も熱意と人間味溢れるご姿勢で我々を指導いただいています。これは誇るべきことだと思います。また土曜日は原則的に終日同一カリキュラムを学ぶようになっていますので、短期間でより深く集中的に学べるというのも特徴的な点だと思います。一方、教室内での講義や討議だけでなく、連日の深夜に及ぶ自己学習や事前準備やレポート作成なども求められます。ミニプロと呼ばれているグループによる研究活動もあります。違ったバックグラウンドを持つ数名の仲間たちとの共同作業でテーマを決め、調査、研究、発表を行なうというものです。他チームの研究内容は発表当日まで深く知ることは無いのですが、どのテーマも時機を得た興味深い内容のものが多く、さまざまな気付きを得ることが出来ました。また、議論や作業を通じてより深い付き合いができるきっかけとなったようにも思えます。

4. 受講生の特性についてどう思われますか?

私は前述しましたように企業経営者ですので立場上、さまざまな方々と交流させていただく機会に恵まれているのですが、神戸大学MBAの仲間たちとの出会いは衝撃的でした。皆さん志を持って通っておられる人たちばかりでスケールの大きな人たちが揃っています。将来の日本経済を担う大経営者が多く誕生すると確信しています。本当に素敵な仲間たちです。いろんな機会に頻繁に飲み会があるのですが、そこでの交流も素晴らしい経験価値の一つだと思います。

5. 研究スタッフについてお聞かせ下さい。

人に講義や講演したことのある人ならお判りだと思うのですが、2時間続けて人前で話すとなると信じられない程の準備と情熱が必要になります。終わったらヘトヘトです。これを朝の9時から夜の7時までぶっ通しで行なって、しかも、その後も終電ギリギリまで場所を変えて飲み語り明かそうという凄い先生がおられます。

平日、1日の授業や予定を終えられた夕刻の6時30分からスタートして、本来なら8時10分には終わるはずの授業を1時間以上も延長して9時過ぎまで熱心に授業を行なってくださる先生がおられます。たまには、みんなでバーベキューパーティーでもやろうよと声を掛けてくださる温かい先生がおられます。

教わる立場で申し上げるのも僭越ですが、それぞれの学問分野で一流の先生方であることは勿論ですが、人として尊敬できる先生方が多くいらっしゃることも特筆すべきことでしょう。

6. 現在何を勉強していらっしゃいますか?

これからゼミがスタートします。私がライフワークとして研究したいテーマは企業の哲学的差別化戦略です。企業経営とは理想と現実を結ぶ持続的な営みです。企業活動が目指すべき理想は独自の志が投影されたものでなければなりません。つまり理念や哲学こそが企業が提供すべき価値の本質です。商品がその物性的価値や価格訴求だけで売れ続ける時代ではありません。これからの企業戦略の要諦は哲学的差別化にあると思われます。市場もそれを希求しています。しかし、修士論文のテーマとしては大きくなり過ぎると思われますので、よりテーマを絞り込んで研究しようかと考えていますが現時点では未決定です。

7. 今後のキャリアプランについてお聞かせ下さい。

まずは神戸大学MBAで学んだことを会社経営の中で実践に移していきます。知り合った仲間たちとの交流を続けていきたいと思います。学び続ける姿勢を持ち続けたいと思います。

実は、もっともっといろんなことを考えています。でも、今は記さないことにします。
夢がいっぱいです。