本藤宗太 さん

株式会社豊田自動織機 勤務 2018年度修了生 松尾(博)ゼミ

1. プロフィールをお聞かせ下さい。

入社後は調達部門で原材料・生産設備の調達を担当した後、中国・上海の事業会社で5年間勤務していました。その後、日本の本社の調達部門に戻り、海外調達や海外拠点の企画を行っています。

2. なぜ神戸大学MBAを選択されましたか?

日本の製造業がグローバルに事業展開をする中で、競争力を維持して他のグローバル企業との戦いに勝ち残っていくために、「製造業のあるべき姿は何か?」という問題意識を持っていました。特に自動車産業は、単なる製造業からモビリティサービスを提供する事業への転換期を迎えている事から、製造業以外の視点も必要になっていくと考えていました。

自分自身のキャリアの観点で考えても、海外での駐在を経て、「世界中の様々な背景を持った多様性のある人材と一緒になって、どのように事業を発展させていくか?」という問題意識をベースに、マネジメントを基礎から学んでみたいと考えていました。

神戸大学MBAは経営学を基礎からアカデミックな視点を踏まえて、様々な専門領域を持つ教授陣から、最新の事業構造の変化についてどのように対応していくかの視座を学べるという点で魅力を感じ入学を希望しました。

3. 神戸大学MBAコースでご自身の目的が達成されましたか?

様々な業界から学生が集まっており、これまで自分が接点のなかった業界や職種の人たちと一緒に受ける授業は大変刺激的で、多様な視点で物事を考える力を養えたと思います。特に毎回行われるディスカッションは自分では考えた事がない視点の意見に触れる事が出来、自分自身の視野が広がったと感じました。

また多様な教授陣から、アカデミックな考え方をベースに実践に使える経営学の授業を通して、「経営者としての視点がどうあるか?」「自分が経営者だったらどう考えるか?」という意識を常に持つ癖がつきました。

この2点からでも本来の入学時に持っていた目的である、「多様な視点、視座を学ぶ事」、そして、「マネジメントとしての考え方を学ぶ」という目的は達成できたと考えています。

4. 在学中のお仕事と学生生活の両立についてお聞かせ下さい。

平日にいかにして勉強する時間を確保できるか、が重要と考えており、可能な限り業務を効率よく進めて帰宅して、勉強時間を確保していました。特にケースプロジェクトやテーマプロジェクトはメンバー全員で業務後に集まり議論をするために、確実に業務を終わらせる必要があり、計画的に業務を進めていく事を意識していました。

仕事の関係で海外出張が多い事からレポートを飛行機での移動中に作成したり、新幹線などの中で教科書を読んだり、と纏まった時間が出来る時はとにかく時間を効率的に使う事を常に心がけていました。

5. 神戸大学MBAコースのカリキュラムはいかがでしたか?神戸大学MBAを受講してよかったと思うことはどのようなことでしょうか。

17年度は新しいMBAのカリキュラムがスタートした年でした。5つのコア科目に沿って年間の授業が構成されており、経営に関する知識を基礎から網羅的に学ぶことが出来ました。コア科目と同時期に受講できる専門科目がコア科目を補完する構成になっており、コア科目をより深く理解するのに役立ちました。普段はどうしても自分の業務分野の知識に偏ってしまい、これまで学ぶことの無かった分野に関してもコア科目を通して基礎から学ぶことが出来、経営者としての必要な知識を体系的に学ぶことが出来ました。

授業の内容も毎回のディスカッションがあり、71名の多様性のある同級生の持つ問題意識や課題、業界知識などを踏まえた議論は毎回刺激的で、経営的な視座や、他業界の常識や考え方を通して非常に有意義な学びの機会でした。

神戸大学MBAの特徴である、「働きながら学ぶ」という事を生かして、学んだ事をすぐに職場で実践、検証する事が出来る環境は、学びをより深いものにつなげる事になりました。

6.在学中、特に印象的な授業・イベント・出来事などはありましたか?

非常に印象に残っているのはテーマプロジェクトとゼミ活動の2つです。

テーマプロジェクトは、一緒に学ぶメンバー編成から研究テーマの選定、研究の進め方、リサーチクエスチョンの設定などを自分達で進めていきます。その過程は仮説検証の繰り返しで、物事を様々な角度から、深く広く考える事が求められました。またバックグラウンドが違うメンバーと5カ月間は本当に楽しく、それでいて刺激的な時間でした。時間を忘れて平日深夜まで議論が白熱してしまう事は何度もあり、会社以外でここまで濃密な関係を築くことが出来たという点で、本当に実りのあるカリキュラムでした。「自分達の会社が抱える課題に対する提言」という普段の自分の会社の立場では深く考える事のないテーマに真剣に向き合った機会は自分自身の社会人生活にも生きてくると考えています。

教授の方々からは研究に対して、タイムリーに的確なフィードバックの貰えるのもこのカリキュラムの魅力の一つでした。自分たちの研究の仮説を、その分野において最先端の研究を進める教授にアドバイスを貰えるというのは緊張感もあり、楽しみでもありました。ある教授に相談に行くと約束の時間を超えても情熱を持ってアドバイスを頂ける事もありました。

最後の研究発表会も多くの教授陣から厳しくも的確な指摘、示唆を頂き、大変実りある時間を過ごすことが出来ました。そしてこの時一緒にチームを組んだメンバーとは卒業後も定期的に交流する最高の仲間たちになっています。

ゼミに関しては、松尾博文先生のゼミに所属する機会を得られ、本当に有意義な時間を過ごすことが出来ました。毎回、自分の持っている問題意識や仮説に対して、鋭くも気付きを得られる指導を頂けました。毎回のゼミで受けた先生からフィードバックを基に一週間で考え抜き仮説を更にシャープに構成し直したと思っても、それ以上の視点や考え方を示してくださるその授業は本当に新鮮で、週末の授業が楽しみで仕方が無かった程です。

グローバルレベルでのMBA生とはどのような視点を持っているか?という事を常々念頭に置いた指導を頂き、具体的な事例を基に行われるその講義は本当に貴重なものでした。

7. 神戸大学での学生生活を通じてご自身の変化などはありましたか?

全ての事象に対して大局観を持って考えるようになりました。通常では気にしていなかった事に対しても、一度立ち止まって、俯瞰してみたり、深く考えてみたりと、様々な角度から考えて、物事の本質を捉えられるようになり、普段の仕事でもそれは生かされるように感じています。

普段の授業やディスカッションを通して、ロジカルに相手に伝える事の重要性を強く意識するようになりました。聞き手の立場に立って、適切な情報を的確に伝えていく事をMBAのカリキュラムを通して磨くことが出来たと考えています。

8. これから受験を考えているみなさんへのアドバイスをお願いします。

入学を迷っている方がいたら、不安な気持ちがあるかもしれませんが勇気を持って、ぜひ受験する事を心からお勧めします。この環境は絶対に自分自身のプラスになります。社会人になって続けてきた仕事を、一度立ち止まって見つめ直す機会はなかなか無いと思います。MBAカリキュラムを通して、経営学を学ぶことで自分の仕事への考え方、見方が大きく変わりました。そういった意味でMBAは非常に有意義な時間でした。

また社会人になると普段の職場、業界以外で接点のない人との知り合う機会が少なくなりますが、MBAは多様性のある学生が入学してくるため大変刺激をもらえます。たまたま初めての授業で隣になって議論した人が、生涯付き合える友人になる、こんな経験が出来るのも様々な業界から魅力的な人材が集まるMBAの魅力ではないかと思います。

「学び」と「出会い」この二つが同時に得られる神戸大学MBAは本当に「人生を変える」きっかけを与えてくれると思います。