杉本宏治 さん

月桂冠株式会社 2004年度修了生 南ゼミ

1. プロフィールをお聞かせ下さい。

現在は、日本酒メーカーの月桂冠株式会社の企画部宣伝課に勤務しています。入社 4 年目から現在の部署に移動し、清酒のマーケティング及び広告活動を通じたブランドマネジメントに従事していました。修了後は、 2004 年度秋に立ち上がりました化粧品事業のマーケティングも担当しています。

2003 年 4 月に入学、 9 月から 1 年間、 南知惠子ゼミで消費者の購買行動におけるインターネットコミュニティの影響について研究しました。同級生の中では少数派ですが、企業派遣での通学でした。

2. なぜ神戸大学MBAに入学しようと思われたのですか?

現在の企画部宣伝課で勤務するようになり、経営に必要な能力やスキルの大切さを痛感し、経営を体系的に学べる環境を求めるようになりました。神戸大学をターゲットとした理由は二つあります。ひとつ目は、とあるマーケティングセミナーで拝聴し感銘したブランドの大家石井淳蔵教授がいらっしゃること。ふたつ目が働きながら学べる土曜日集中型のプログラムを採用していることです。

3. 神戸大学での学生生活を通じてご自身の変化などはありましたか?

さまざまな講義やゼミでの修士論文作成のプロセスで、問題を体系的に考える能力と問題を解決するためのアプローチ方法を修得できたように思います。また、仕事との両立によりタイムマネジメントもうまくなり、仕事の量と質が飛躍的に向上したと思っています。

4. お仕事と学生生活の両立についてお聞かせ下さい。

1年目は幅広い知識の修得をコンセプトに履修可能なものはすべて履修したため、入学前に創造していた以上にハードな学生生活を送ることになりました。結果的に、多少の睡眠不足でも頑張れる体力とタイムマネジメントのうまさを修得できたように思いますが、ただ単に仕事に対するパワーバランスが低下していただけかもしれません。

5. 神戸大学の修学環境についてお聞かせ下さい。

少し手続きの手間や設定のややこしさがありましたが、インターネットの環境が整っていたので、仕事との両立もしやすかったと思います。また、社会人大学院生専用の自習室も整備されており、講義の有無に関係なくかなり頻繁に利用していました。

6. 今後のキャリアプランについてお聞かせ下さい

日本酒メーカーの特徴のひとつでもあります創業一族による経営が行なわれていますので、経営者になる確率は低いかもしれません。しかし、あくまでも経営者になることを目指して、経理や人事、製造など未経験の部署への配属を希望し、経営のプロフェッショナルになるためのスキルアップに努めたいと思います。

7. これから受験を考えているみなさんへのアドバイスをお願いします。

気の利いたアドバイスはできませんが、ひとつだけいえることは問題意識の明確化です。受験時に提出する研究計画書に記入した研究テーマは、最後まで変わることはありませんでした。振り返ると、実務上に存在する課題を整理し、自分なりの結論をもっていたことが研究計画書や面接にも表れていたのかもしれません。つまり、自分の研究したいこととそれをどのように実現するかをしっかりと説明できることが必要だと思います。とはいえ、研究内容のクオリティが飛躍的に高まるのはいうまでもありません。

8. 神戸大学MBAを受講してよかったと思う事、また逆に改善してほしいと思ったことは何でしょうか?

南教授からの提案で、消費者行動研究学会でグループ研究の成果を発表する機会に恵まれました。そのアカデミックな領域の一端を垣間見ることができた際に実感したのが、神戸大学の教授陣のレベルの高さです。適切な指導やアドバイス、議論を活発にする新たな視点の提供など、講義内で感じるのは当然ですが、他大学の先生方や大学院生、同じ立場の他大学の社会人 MBA 生などと客観的に比較してみると、自分がいかに恵まれた環境で学んでいるのかを実感しました。レベルの高い教授陣とビジネスの最前線で活躍されている仲間と出会えたことが受講してよかったと思うことです。贅沢なことかもしれませんが、改善して欲しい点はゼミの選択肢が増えることです。それは、 4つだとカバーしきれない領域も発生するため、受講生の満足度が低下する可能性があるからです。

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