三宅浩二 さん
京都大学工学部卒業 任天堂株式会社勤務 2003年度修了生 金井ゼミ
2003年修了
1. プロフィールをお聞かせ下さい。
1995年に京都大学工学部を卒業後、任天堂株式会社に入社。現在は、採用や能力開発など、人事業務を担当しています。
神戸大学のMBAには、2001年4月に入学、金井壽宏教授のゼミに所属して、クリエーターのキャリアと組織に関する研究を行い、2003年3月に大学院を修了しました。
2. MBA取得の意図は何ですか?
入社後しばらくは、仕事を通じて学ぶべきことが多く、また、業務に関連する法律や会計等の知識については、自主的に学習していました。その後、対象を広げ、人材マネジメントに関する幾つかの文献を読み始めましたが、任天堂のような生活必需品をつくらない会社では、独創的で柔軟性の高い人材マネジメントが必要であり、また、参考にできるクリエーターに関する先行研究が、多くはないことを知りました。
将来的に、自社に適したオリジナリティのある人事制度を確立するため、一度、集中的かつ体系的に経営学を学ぶとともに、クリエーターに関する探求を、自分自身の手で調査することが必要であると考え、MBAの取得を決心しました。
3. 神戸大学MBAを選択した決め手は何ですか?
経営学の領域における、研究面および教育面での神戸大学の高い評価は、以前から聞き及んでいました。特に、人材や組織に関する分野で、金井壽宏教授をはじめ、有能な教授陣から直接、指導を受ける機会があることに、強い魅力を感じていました。
また私にとっては、仕事の優先度が高く、休職をしないことはもちろん、日常業務への悪影響が出ないことを条件としていました。神戸大学MBAでは、夜間と土曜日に集中して講座があり、働きながら学ぶ、社会人学生を支援する体制が整っていることからも、神戸大学以外には、選択の余地がありませんでした。
大学院を修了して、金井教授のゼミで学ぶ機会に恵まれたこと、講座のみならずゼミも休日に開催され、日常業務に支障がなかったことを、嬉しく思っています。
4. 神戸大学MBAコースのカリキュラムの素晴らしい点を挙げるとすれば?
ビジネススクールでありながら、調査研究にじっくりと取り組める環境が、私の問題意識と合致していました。経営学の調査に関して、工学部出身のため、当初は若干の不安がありましたが、教授からの丁寧な指導と、同級生との意見交換を通じて、入学前からの希望であった、クリエーターの研究を満足できるまで実施することができたと考えています。
カリキュラムに関しては、MBAに関わる教授陣やスタッフのご尽力により、より良いカリキュラムを目指して、毎年、調整変更が続けられています。関係者各位の不断のご努力により、今後さらに素晴らしい神戸大学MBAの教育体系ができることを確信しています。
5. 修了されての印象、満足感をお聞かせ下さい。
自分なりに、充実した日々を過ごせたと満足しています。
各講座では、多くの理論や事例を学び、経営に関して思考する楽しみを知ることができました。修士論文作成においては、アンケート調査とインタビュー調査を十分に実施できたこと、クリエーターの問題に懸命に考え悩めたことに満足しています。文献も、私にしてはたくさん、300冊ほどは読みました。
そして何より、素晴らしい教授と同級生に恵まれたことに感謝しています。ゼミ内のグループプロジェクトによる、複数回におよぶ六甲山での合宿は、忘れられない想い出です。
家族のあたたかい協力のお陰で、仕事においても、MBAにおいても、充実した2年間を過ごせたと、素直に言うことができます。
6. 修了までの投資額や回収見込みは、いかがですか?
神戸大学MBAには、自主的に通ったため、当然ながら費用は全て自己負担でした。授業料のほか、書籍代や交通費なども含めれば、2年間で200万円ほどは投資したと思われます。
最初から、短期的に回収が可能であるとは思っていません。これから、自分自身が大きく成長する糧にしていきたいと考えます。
7. 今後のキャリアプラン
大学院で得たものを、任天堂で活かすことが、今後の課題です。人材と組織の視点から、戦略的マネジメントを支援することを目標としています。