2012年度ケースプロジェクト 金賞
金賞
メンバー:石井徹、大山一朗、原田喜浩、藤澤聡子、船越亘
(※五十音順、敬称略)
2012年8月11日(土)、神戸大学社会科学系アカデミア館(放送大学兵庫学習センター)504号室で行われたケースプロジェクト発表会において、激戦の末、見事優勝を勝ち取られたチームにインタビューを行いました。
Q1. 準備にはどれくらいかかりましたか?
(石井) 4月~8月の4ヶ月間、Facebook上と週末の授業後に直接顔を合わせてのミーティングをしていました。8月11日の最終発表の週は連日梅田で集合し、議論を戦わせながら発表としてまとめる作業を集中的に行いました。
(大山) ワコム社は上場企業でしたし、情報収集は約4ヶ月かけてかなりできました。しかし、最終発表の1ヶ月前の中間報告では評価が低く、更にワコム社の社長インタビューは発表の2週間前でしたので、ラスト2週間でストーリーをリセットして、Pro-Koreaの部分のみに内容をフォーカスして、組立て直しました。短期間で仕上げたので、技術説明や過去の事業転置の説明は最小限に留めて、訴求点がシンプルになったのが良かったのかもしれません。
(原田) 入学直後から4ヶ月間にわたって土曜の授業終了後と平日夜に集まり、メンバーで幾度となく議論を繰り返しました。トータルの準備時間は分かりませんが、幸いにもメンバーに恵まれていたために、ストレスを感じるというよりは、充実したグループワークができた実感があります。
(藤澤) 最初のマイルストーンである4/28のケース企業発表時からケース企業はワコム社で一貫していました。準備期間は4月から8月全部と言えると思いますが、やはり社長インタビュー実施から最終発表前の追い込み部分が一番濃かったと思います。
(船越) ほぼ入学から発表までまるまるかかっている計算になります。中間発表の際も幸いにしてテーマの変更には至らなかったので、最後まで同一の企業について掘り下げができました。どのレベルまで求められているかのベンチマークが必ずしも明確でないため、準備においては手探りの部分も多分にありました。
Q2. 入学から4ヶ月を振り返って、実際のMBAの授業はいかがですか?
(石井) 噂に違わぬ忙しさで、毎日準備しなければとてもついていけません。しかしながらこの歳にして学生として、普段の仕事ではまず関わる事の無い様々な分野の優秀なクラスメイトと共に、学界でトップレベルの先生方の授業を受けられる今が楽しくて仕方ありません。 いつまで「楽しい」と言っていられるか、内心不安もありますが(笑)。
(大山) 経営っておもしろいな、と新しい知識が増える度に思います。企業の財務報告書や事業戦略を見るのが楽しくなりました。HBS等の海外MBAの講義動向も意識されており、その中で、日本企業としてどうするべきかという視点で取り組めるので、とても勉強になっています。思ったよりハードですが、仲間のモチベーションが高いので頑張れています。ゴルフの練習に週末ほとんどいけなくなりました。
(原田) 授業内容は先生方によって丹念に作りこまれており、実践的かつ知的な刺激に溢れた時間になっています。準備が大変ではありますが、毎週土曜日を楽しみに感じています。また、ケースプロジェクトの授業に限らず、授業内でのグループワークが多数設定されており、業界も年齢も立場も違う同級生と議論することで、仕事では得られない学びを得ていると実感します。
(藤澤) 覚悟はしていましたが大変でした。経営学や他業界のケース等、これまで馴染みがなかった情報に接する度に驚きながら咀嚼する日々です(これがまた噛んでもなっかなか飲み込めない…)。しかし、熱心な教授陣や経営者ゲストの講演、様々な業種のクラスメイトから受ける刺激は何ものにも変えがたい経験です。正直、課題も復習も満足がいく状況ではないのですが、“学びたい欲”は入学前と比較すると強くなっています。
(船越) 意外となんとかなっているという気もします。ただ、一方で科目が受講し終わっても、本当の意味で身についているかと言われると手ごたえが怪しいところもあり、MBAはあくまでも実践に向かってのスタート地点という気がします。授業はいろいろ刺激があり、プログラムも工夫されていると感じます。
Q3. 発表会の準備で大変だったことは何ですか?優勝の感想と併せてお答え下さい。
(石井) 大山さんが探してきたワコム社が面白そうということで、ケース選定はすんなり決まりました。上場企業であったため情報も比較的早期から集めることができ、7月末のトップインタビュー訪問まで流れとしてはスムーズに進みました。但し7月14日の最後のマイルストーンで、担当の三品先生から「ProKoreaのテーマから離れている」との厳しめのコメントをもらって以降、いかにテーマに沿ったストーリーとしてまとめられるか?という部分で悩み、最後までチームで議論しました。最終日前日も終電間際まで梅田のカラオケボックスで打ち合せをしたことも、今となっては楽しい思い出です。
(大山) ワコム社の社長とのアポとりが大変かと予想していましたが、石井さんの会社同僚の方経由でスムーズにとれたので、ありがたかったです。発表資料に盛り込む内容の取捨選択が一番皆で悩んだと思います。ラスト2週間では活発な議論をしました。最後は皆のコンセンサスの上で筋肉質な骨子に絞り込みました。仲のいいチームでしたし、全員がそれぞれの立場から言いたい事を言える雰囲気だったので、大変というより楽しかったです。メンバ全員の意見が随所に資料に盛り込まれていると思います。
順位が付くので、それをモチベーションに燃えましたし、優勝はうれしいです。
(原田) 企業研究を深める上で、ケースの対象企業とさせていただいたワコム社の皆様のご協力が不可欠でした。お忙しい中、私たちのインタビュー調査にご協力いただいたこと、また多くの示唆を頂いたことにこの場をお借りしてお礼申し上げます。
(藤澤) 発表会前のマイルストーン時では三品先生にダメ出しを受け、チームが悩みモードになった事もありましたが、選んだケース企業に魅力があったこと、他チームとのケースの差別性があったこと、そしてプロモーターやサポーターといった様々な役割のチームメンバーがいたことで最後までまとまり抜いたと思います。私はチームで唯一社長インタビューに参加できず、業界知識も薄く技術ネタでも貢献できない…じゃあなんのお役にたてるかというところで悩みましたがメンバーから客観的な立場で伝え方や見せ方のアイデアを出す役を与えてもらいました。優勝はうれしいですが、他のメンバーの知力と懐の深さによるところが大きいです。このチームメンバーと時間を共にすることでたくさん学ばせていただきました。有難うございました。
(船越) 最終の発表会前の授業で三品先生に駄目だしをされ、チーム内も一旦冷静になったことが振り返ってみるとよい結果につながったように思います。チーム内での協力体制は終始順調?で、バランスよくworkできていたように思います。最後のプレゼンの日の前日、前々日はカラオケ屋にこもって準備に専念したのもいい思い出です。優勝は素直にうれしいです。一方で、他チームの発表にも勉強させられる点があり、実りの多いプロジェクトワークだったように思います。
Q4. 今後の抱負をお聞かせ下さい。
(石井) 今回のケースプロジェクトでは、様々なバックグラウンドのメンバーが共通のテーマ目的を意識しつつ、異なる視点から対等な立場で対象をブラッシュアップしていったのが好結果につながったのだと感じています。その意味でチームメンバーには本当に感謝しています。今回得た貴重な経験を今後の在学中の授業やゼミで、またもちろん普段の業務にも活かしていきたいと思っています。
(大山) 学んだ事を仕事の成果に繋げたいと思います。
(原田) ゼミの配属も決まり、いよいよ自分が学びたいことを深める時期に入ってきました。より多くのことを学んで、実務に役立てたいと思っています。
(藤澤) 体力と時間のマネジメントにより学びの吸収力をアップさせて残りの期間を全うし、仲間や仕事や社会等、自身がつながるフィールドで実貢献していきたいと思います。
(船越) 社外の人たちとの共同作業は難しいところもありながら、勉強になる点も多々ありました。今後続く、テーマプロジェクトや論文、日々の授業にも生かしていきたいと思います。また、今後も大いに知見を広げていきたいと思います。
優勝チームの皆様、ご協力ありがとうございました。そして、おめでとうございました!