2018年度加護野論文賞 第一次・第二次選考結果
第11回加護野論文賞第一次・第二次選考通過論文
加護野忠男論文賞とは、神戸大学MBAの創設期の中心人物の一人であり、その後の神戸大学MBAの3つの柱の確立に尽力されてきた加護野忠男氏(甲南大学教授・神戸大学名誉教授)の貢献に敬意を表して定められた賞です。2008年度より、毎年の神戸大学MBAの修士論文のなかから最優秀作品を選考し、加護野忠男論文賞として表彰しています。
2018年度の加護野忠男論文賞の選考は、例年通り3段階にわたって行われました。第一次選考では、修士論文を指導してきた5名のゼミ教員が各2本の論文を推薦し、70本前後の提出論文のうち、10本が第二次選考の対象へと絞りこまれます。第二次選考では、選ばれた10本の論文について、学内教員で構成する選考委員が審査し、上位3本が選出されます。最終選考では、この3本の論文に対して、学術界、産業界、出版界の3つの領域から選出された学外審査委員と、加護野教授が、上位3本の順位づけを審査の上、受賞を決定します。この最終選考における学外審査委員からのコメントは、次年度以降の神戸大学MBAにおける修士論文の指導や審査、そして加護野賞の選考方法などにも反映されていきます。加護野忠男論文賞の選考を通じて、神戸大学MBAでは、様々な専門性をもつ学内外の専門家によって、修士論文の手続き的な信頼性の評価、そして産業界への貢献についての評価という二つの側面からのオープンな審議が行われ、そのフィードバックを通じて、時代に応じた不断の改善を続けています。
2018年度第一次選考通過論文
各ゼミ担当教員による10本の推薦論文は以下です(敬称略・順不同)。
小川 進 | |
北田 友哉 | 小売業の接客能力に関する研究 |
中道 大輔 | 製造業においてメンテナンス事業の果たす役割の研究 ~アパレルBtoBメーカーのマーケティング戦略としてのメンテナンス事業~ |
上林 憲雄 | |
小川 博英 | 組織適応プロセスを踏まえた人事戦略のあり方 |
齋藤 利香 | テレワークでの新しいチームワーク ―医薬品開発コンサルタント会社での完全在宅勤務の事例― |
原 拓志 | |
松浦 繁 | 臨床研究に基づくエビデンスが新規医薬品の市場シェアに及ぼす影響 |
南 裕二 | 医薬品開発におけるアウトソーシングのリスク発生メカニズムの究明 |
松尾 博文 | |
大島 秀夫 | リアルタイム大規模テキストマイニングによる意思決定情報取得手法の提案 ~ビッグデータ解析の経営への応用可能性検証~ |
舟本 恵 | 都市型駅ビルが主導するアパレル・エコシステムの変革:デパ地下風ファッションフロアの創作 |
三矢 裕 | |
多和田 勉 | 従業員参加型の策定プロセスが経営理念の浸透に与える影響に関する研究 |
西川 滋人 | 新興国二輪メーカーの意思決定プロセスに関する考察 |
2018年度第二次選考通過論文
2019年3月1日、次年度にMBAゼミを担当する教員から4名(三品和宏教授、黄磷教授、伊藤宗彦教授、鈴木竜太教授)及び代理教員(梶原武久教授)を審査員として、加護野忠男論文賞の第二次選考を実施しました。審査過程においては、どの論文も一定の評価がなされたものの、評価が分かれる論文がいくつかあり、審査の段階ではどのような論文が評価にふさわしいのかということに多くの議論がなされました。その中で、なにより実際のマネジメントにおいて意味のある提言を含むこと、しかしながら研究論文としてしっかりと論理的にデータに基づいて研究がなされていること、重要なイシューについて興味深い主張を持っているもの、といった点が評価のポイントとなり、審議の結果、次の3本が第二次選考通過となりました。
小川 博英 | 組織適応プロセスを踏まえた人事戦略のあり方 |
南 裕二 | 医薬品開発におけるアウトソーシングのリスク発生メカニズムの究明 |
舟本 恵 | 都市型駅ビルが主導するアパレル・エコシステムの変革:デパ地下風ファッションフロアの創作 |
文責:2018年度MBA教務委員 鈴木 竜太