2022年度入学生の研究状況(担当: 上林 憲雄)
「現代経営学演習」
担当: 上林 憲雄
目的、テーマ
人事管理・人的資源管理,組織などのテーマで取り組んでいます。今年度のゼミ生の研究テーマは,女性活躍推進,リテンション・マネジメント,学習する組織,組織変革,ガバナンス等々,多岐にわたっています。
各位が問題意識を持って研究に取り組み,それぞれの所属組織に有益な成果をフィードバックすること,それに資するべく専門職学位論文を執筆することがゼミの目的です。専門職大学院における学位論文は,純粋なアカデミックな論文とは違い,実践的に‟役立つ”具体的な示唆やそのためのアクションプランを導出することが何よりも重要です。ただ,それらができる前提として,なぜそうした示唆が正しいと言えるのかを,誰もが納得する形で客観的・論理的にきっちり示すことが必要になります。
そのための重要なポイントは,現場で各位が抱えている問題を,実務的な問題意識から少し離れて冷めた眼で観察し,そこに絡む諸要因を科学的に分析することです。日常の実践での(ある意味,凝り固まった)ものの見方を排し,ゼミでの議論をしながら科学の眼を養うことがMBA上林ゼミの主眼です。
ゼミの雰囲気
気力の充実した,男女7名ずつ14名のメンバーから構成されています。ゼミの正規メンバー以外に,一般大学院を修了し現在近隣大学の教員として赴任しているRA(リサーチアドバイザー)の先生方数名や,TA(ティーチングアシスタント)など現役の一般院生の有志も一部ゼミに参画し,毎回総勢20名ほどで,とても熱心なディスカッションが繰り広げられています。
現在までの進捗状況
M1のうちに,研究とは何か(研究することの意味),研究テーマの選び方,知の到達点(先行研究の系譜)の調べ方と考え方,研究方法論の選び方と統計の使い方の実習等についてひととおりの学修を終えました。
M2に入ってから,5月中旬までに各自90分の持ち時間(30分報告,60分討議)でリサーチ・デザインについてディスカッションを行い,研究枠組みを最終的に確定しました。目下,副指導教員の先生方との面談に臨んでいるところです。研究が進めば進むほど,当初の問題意識が浅かったことに気づかされ,研究計画を微修正するゼミ生も散見されますが,研究につきものの,あって然るべきプロセスであると捉えています。すでにデータの収集段階まで進捗しているゼミ生も居り,研究の進捗に多少のばらつきは見られますが,各位とも頭を悩ませつつも,前向きに意欲的に研究に取り組んでくれています。