山本 守道さん

NTT西日本勤務

1 . プロフィールをお聞かせ下さい。

関西学院大学・商学部を卒業後、平成11年に日本電信電話株式会社(NTT)に入社し、現在は西日本電信電話株式会社(NTT西日本)に所属しています。入社以来、一貫してアカウントマネージャ(営業)職を担当しております。入社~3年目まではSOHO・中小企業を担当し、4年目以降は売上高100億円以上の大企業と法人市場を主として担当してます。神戸大学MBAへは2004年に入学し、約1年2ヶ月が経過しました。

2 .なぜ神戸大学のMBAを選択されましたか?

最初にMBAを知ったのは、某ビールメーカーが昔に放映していたCMからでした。海外で活躍する著名人を起用したその CM は、大変格好よく、当時の私にもの凄いインパクトを与えました。そこに登場していた著名人のプロフィールに「MBA」という肩書きがあり、「これは何だ?」と調べたのが私と「MBA」との最初の出会いだったのです。いつか自分もこの人のように活躍できるビジネスマンになりたいという潜在的な「想い」がこの時に生まれました。

プロフィールに記したように、入社してから現在まで住宅市場、SOHO市場、法人市場と顧客に一番近いポジションで業務経験を積んできました。その経験を通し得て、自社が競争優位を確立していくには課題が2点あると考えるようになりました。1つは「柔軟で自律性の高い組織力」であり、もう1つは将来の収益を左右する「ビジネス・モデル」の確立です。また、私は同時に、この「組織力」と「ビジネス・モデル」のどちらが欠けても今後、自社が優位性を確保していくことは難しいと考えるようになりました。

これは、約7年間、営業の最前線に立ち、目まぐるしいIT技術の発達とそれがもたらす顧客ニーズの変化スピードを目の当たりにしてきた中で浮上してきたものであります。特にブロードバンド回線の発達が、地理的・時間的なカベを容易に取り除いたこと、それが、商慣行やビジネスプロセスの劇的なグローバル化をもたらしたことから言えば、その可能性や海外市場の動向が国内市場へ及ぼす影響がますます強くなることは容易に想像できます。経験を通して浮上したこの2つの課題を、ただ単に「自分が勝手に想う課題」として放置するのではなく、自らの手でしっかりと検証していきたいという気持ちが、いつしか私の中で育ってきたのです。そして、3年ほど前に、「今後、来るべきユビキタス社会を自分の手で切り拓いていきたい」、「競争力あるビジネス・モデルを既存の枠を超えて研究していきたい」という明確な強い想いに変わっていったのです。当初、何から手をつけていけば良いのか分からず、中小企業診断士の勉強を何気なしに始めていたのですが、私の課題は卓上の知識や数式で測れるものではないと感じておりました。ちょうどその時に、MBAを取得した先輩と話をする機会があり、「多種多様のビジネスの最前線で活躍される方々との交流や、専門の知識をお持ちの諸先生方から学ぶMBAに自ら設定した課題の解決策がある」と確信したのです。現場経験から浮上してきた課題に対する好奇心と身近なMBAホルダーである先輩との有益な対話に、昔、テレビCMに出演していた、あの格好よいビジネスマンに近づきたいと憧れた気持ちがドッキングし、MBA取得という目標が誕生し現在に至るのです。

多くの大学や、民間企業がMBAプログラムを提供している中で、神戸大学を選択したのは、先生方と、そこに集まる生徒の質の高さがどこよりも魅力だったからです。特に先生方の中には、自社に研修やアドバイザーとして関係のある方もおられ、さらに興味を惹かれたことは大きかったです。また、日本一の図書館を有しており、研究に不可欠な資料がすぐに収集できるというメリットも魅力でした。

3 .MBAに在籍されて、今現在の1週間のスケジュールを教えて下さい。

MBA在籍中は、週3日以上は授業やゼミへ参加するようにしております。今現在の履修状況は、月曜:定性的方法論、火曜:経営管理特論(どちらも一般院生の授業)を選択しており、ほぼ毎週土曜日にゼミが設けられています。修士論文だけをとっても実施しなければならない先行研究や調査等が山のようにありますので、平日の授業の予習・復習などをするために日曜の空いた時間はアカデミア館の社会人院生室にて自習しております。興味ある分野は、組織行動や組織開発など組織全般に関わる分野であり、できるだけ多くの知識を得て、現場に役立てられる実践的な理論を自分で開拓していきたいと考えています。

4 .ゼミではどのようなことを学ばれていますか?また、修士論文に向けて現在どのような研究に取り組まれていますか?

平野ゼミに所属しており、主に組織やキャリアについて学んでおります。 2. で書かせて頂いたように、MBAの門を叩いたきっかけが「組織」について研究を深めたいという気持ちからでしたので、入学のオリエンテーションから平野ゼミで学んでみたいと強く願っておりました。平野先生は、神戸大学にこられる前、社会人としてのご経験もあられ、実務家としての視点と研究者としての視点の両方を持たれた先生です。毎回のゼミでは、ゼミ生一人一人の修士論文テーマに関して、その2つの視点から丁寧に(そして厳しく)コメントをフィードバックして下さり、私たちは、いつも「はっ」とさせられております。私は、現在、『「官僚制組織の程度が高ければ自律性には低くなる」と言われているが、官僚制で組織構造を変えることなく従業員の自律性を高める仕組みはないのか』という日常業務からの疑問を修士論文のテーマに選択し平野先生のもとで、研究に取り組んでおります。

5 .神戸大学に入学されてから現在までの感想をお聞かせ下さい。

今までの期間を振り返ってみると、「ジェットコースターで一瞬に月日を駆け抜けた」というのが率直な感想です。もちろん費やした月日は、表面的な薄いものではなく、1つ1つの講義の中身は大変充実しており、今後のキャリアに大変有意義なものばかりでした。その講義を担当して下った先生方は、誰もがその分野を代表される“超”一流のプロフェッショナルであり、書物の中でしかお会いできなかったそのような方々と直接意見を交換できたことは大きな財産となりました。

また、修学環境に関しても神戸大学は大変充実していると思います。日本一の図書館や、社会人大学院生専門に開放されているアカデミア館の自習室などは私の勉学を大いに助けてくれております。通信環境もきっちりと整備されており、主要な教室では、必要な情報をタイムリーに取得できるように(無線・有線)LAN環境もあります。これは、MBA仲間と様々な討議をするときのスピード化に貢献してくれました。

6 .今後のキャリアプランについてお聞かせ下さい。

入社してから7年間、住宅市場、SOHO市場、法人市場など多様な領域で仕事をしてきました。その経験から、自社を取り巻く外部市場はもちろん、市場ごとに異なる競合相手を見る「目」も養えてきたと自負しております。また、何よりも内部の組織体制を知れたことは大きいと考えています。いくら外部市場を理解したといえども、内部組織がそれにアンマッチであり、適応していくことが困難なものでは将来的には競争に打ち勝っていくことは難しいと考えるからです。今後は、この経験を活かして経営企画や営業戦略などのスタッフ部門でキャリアを積んでいきたいと考えております。

7 .残りの学生生活に関して、どのような希望をお持ちでしょうか。

限られた学生生活の全ての時間を思いっきり“満喫”したいと思っております。中心はやはり修士論文になりますが、できる限り平日開催されている授業に出席し、ゼミでの議論等にも積極的に貢献していきたいと考えています。私は今まで、絶えず自分自身に、「根拠のない自信はただの自惚れ」と言い聞かせてきました。残りの学生生活を力抜くことなく、精一杯がんばり、多くのものを吸収して、「自分はこれだけのことを神戸大学MBAで学んだのだ」という根拠と共に、胸を大きく張れるだけの自信と誇りを抱えて卒業したいと思います。あとは、卒業後、平野ゼミ有志で海外へ卒業旅行に行くプラン等をワクワクしながら計画する「学生らしい」毎日も忘れずに過したいです。