廣瀬文栄 さん

株式会社クボタ 勤務 2020年度修了生 黄磷ゼミ

1. プロフィールをお聞かせ下さい。

こんにちは。廣瀬文栄です。大学では法学を専攻。新卒で株式会社クボタに入社。
上下水道インフラ事業や環境エンジニアリング事業の営業、企画・財務管理を経験後、人事部に異動。人事部ではダイバーシティ・マネジメントの推進や採用の責任者を担い、2009年からグループ全体のブランドマネジメントや、国内外の広告宣伝、デジタルコミュニケーション全般の責任者をつとめています。

本学では黄磷教授のご指導のもと、サステナビリティ・ブランディングの研究を行いました。それがきっかけとなったかは定かではありませんが、2021年1月からはサステナビリティ経営に関する情報発信も担当することになり、ぜひ学びを活かしていきたいと考えています。

2. なぜ神戸大学MBAを選択されましたか?

一言でいうと、「社会人MBAとして学べる最高の場」だからです。
社会人として組織の中で、その時その時に求められる役割に対して、少なからず真摯誠実に歩んできたと思います。しかし、改めて振り返ると、それは自分なりの評価軸であり、経験の中に納まったものでした。

体系的に「経営」を学びたい。複雑かつ、不確実なグローバル社会の中で、よりどころとなる視点を持ちたい。今まで以上に視座の高い視点や解決策をもって組織に貢献していきたい。それをかなえることができるのは、日本のMBA教育の草分けであり、常に先端を行く神戸大学MBAだと思いました。神大MBAの理念、特色やプログラムを見ても、更に思いを強くしましたし、過去に当社の中で在学されていた先輩がいること、通学できる距離であることも、大きな後押しとなりました。

また「人生を変えるMBA」も印象に残る著書です。その後、黄先生が当時発刊に関わられたメンバーであるとお伺いし、何度も読み返しています。

3. 神戸大学MBAコースでご自身の目的が達成されましたか?

「Yes」であり「No」でもあります…。

「Yes」である理由は、1年半という短期間で、経営に関しての専門的な知識を体系的に学べること、また問題解決のために必要なフレームワークやツールを学ぶことができるから。そして何より、今まで私が大学時代や社会人生活で学んできたものとは次元の異なるレベルで、思考の深さを追求できることです。「知の巨人」達からシャワーのようにあびる「問いかけ」は常に緊張を伴うものでありながら、一方でそれは「本質的な問い」であり、知らず知らずのうちにデファクトになっていた自分なりの思考のクセに直面し、壊しては作り、また壊しては作るの繰り返しだったと思います。そしてそれは日々の仕事の中でも十分に生きたサイクルとして自分の中に構築された思考プロセスになっています。

「No」である理由は、修了後も経営であり、本質的な問題解決への取り組みや「学び」そのものは続いていくからです。MBA修了からが、新たなスタートだと実感しています。

4. 在学中のお仕事と学生生活の両立についてお聞かせ下さい。

私は平日がかなり忙しいため、1年半まんべんなくカリキュラムを取得しました。中には1年目でほぼ単位取得に必要な授業を取りきってしまう方も多いですが、土曜日の「コア科目」を核として興味のあるものを中心に、金曜日や土曜日午前の授業を随時受講。2年目しか受講できない応用研究のカリキュラムはグローバル経営に関するものも多く、入学当初から受講計画に入れ込んでいました。(同級生からは1年目の単位取得が少ないと心配されました!)

1年目は、週の前半は事前課題のケースや必読文献の読み込み、後半は睡眠不足と戦いながらレポートに向かい、なんとか土曜日を迎える日々でした。途中からそこに「ケースプロジェクト」や「テーマプロジェクト」が加わることで、やらねばならぬことが圧倒的に増え、体も頭もフル回転。海外出張に向かう飛行機の中でレポートに向き合う姿は、おそらく誰にも見られてはいけない形相だったと思います(笑)。

また、我々2019年入学者は2020年3月からコロナの影響により、後半はオンライン授業の形式となりました。神大MBA創設以来の事態だったと思いますが、先生方や教務の方々のご尽力で、不都合さを感じない実のある授業やご指導を受けることができました。

5. 神戸大学MBAコースのカリキュラムはいかがでしたか?神戸大学MBAを受講してよかったと思うことはどのようなことでしょうか。

神大MBAを選択したことは、私のキャリアであり人生の中において価値ある決断だったと思います。神大という経営学の最高峰で、働きながら学ぶこと。しかも多様性ある、刺激的な同級生たちと切磋琢磨しながら、同じ時間を過ごせるということ。それは、「時間的制約」があるからこそ生み出される、他では決して経験できない学びの場であるといえます。「時間」や様々な「制約条件」を抱えながら思考を深めていく行為は、自分自身がこれまで持っていた枠を否が応でも超えなければ前へ進むことはできず、苦しくも楽しい歩みでありました。

受講前にいろいろなところから情報入手したり、話を聞くことも大切ではありますが、神大MBAの醍醐味は、まず「経験する」ことが一番ですね。

6. 在学中、特に印象的な授業・イベント・出来事などはありましたか?

印象に残っている授業、イベント、出来事など、実は数え上げればきりがないほどたくさんあります(笑)。教授の問いに対して言いたいことも言えず、頭が真っ白になったこと。同級生と意見が衝突し、本気で議論したこと。時に仕事や生活との両立がうまくいかず、落ち込んだこと等。そんな中でも挙げるとすれば、Best3は①テーマプロジェクト、②修士論文、③修了式です。

①テーマプロジェクト
神大MBA創設以来、初の女性チームで取り組んだ「日本の女性活躍」。研究関心から、Research Question(問い)を立てることの難しさ、先行論文はじめ語り尽くされたテーマにおいて、このメンバーが今だからこそ出せるAnswer(答え)を導くことの重要性を実感することができました。

②修士論文
一人で乗り越えなければならない大きな壁。それが修士論文です。黄先生からは、論文を書くことを通じて「深い思考」を徹底的に追及することを指導いただきました。現実に直面している問題を論理的に思考し、理論を自ら構築して解決策を発見し、エビデンスで妥当性を提示する。そのリサーチデザインを何度も何度も繰り返すことで、問題の本質に迫ることの重要性を学びました。「神は細部に宿る」。論文においても仕事においても普遍的に通じる忘れられない言葉であり、その境地にたどり着くまでの絶え間ない努力こそが、人生においても求められることだと痛感しました。

③修了式
1年半共に過ごしてきた同級生たちと迎えたコロナ禍での修了式は、忘れられない一日です。特に2019年入学者は、人的ネットワークの構築力が素晴らしく、「ケース/テーマプロジェクト」や授業内外全てを通じて、共に高めあう同志でした。普通の社会人生活だけでは出会うことのできなかった業種、年齢、キャリアを超えた仲間たち。一生の宝物だといっても過言ではありません。

7. 神戸大学での学生生活を通じてご自身の変化などはありましたか?

圧倒的に変化したことは「学び続ける姿勢」です。MBA修了はゴールではなく、スタートだと改めて感じます。MBAを受講したことで、自分の強みや弱み、そして学びの浅さを痛感することができました。安易に入手できる情報ばかりに振り回されるのではなく、経営に役立つ理論的・実践的な知識を体系的に学ぼうとする姿勢や、学んだことを仕事に活かしながら、問題解決や判断していく姿勢が身についたと思います。

修了後の今も、継続して研究会に入り最新の経営に関する学びに触れたり、ネットワークを活かして新たなコミュニティに参加したりしています。

新たな出会いが新たな学びを生む。神大MBAが与えてくれた価値ある学びのサイクルを獲得することができました。

8. これから受験を考えているみなさんへのアドバイスをお願いします。

MBAの取得を検討されている皆さん。ぜひ神大MBAの門を叩いてみませんか。

ますます複雑かつ不確実な時代となり、それはコロナ禍で加速しているといっても過言ではありません。そんな不安定な社会の中で、神大MBAでの学びは、自分の中に「核」となるものを築く貴重な場になると思います。

スキルアップしたい、キャリアを広げたい。視座視野を高めたい。その思いを、神大MBAは期待以上に引き上げ、高めてくれる場です。自分の中にある成長への種を育ててくれる、厳しいけれど懐の深い学びの場が神戸大学MBAです。あなたもぜひその仲間に!