2020年度ポスターセッション MBA生のコメント

ポスターセッションについて 秋吉健司さん(所属ゼミ:三品和広ゼミ)

Q1:MBA論文報告会(ポスターセッション)を終えての感想をお聞かせ下さい。

まずは、2020年の春より始まった未曽有のコロナ禍の中で初のリモート開催となったポスターセッションを、我々学生の為に企画しスムーズに運営して戴いた教務委員の森教授を始め関係者の皆様方に心より感謝申し上げます。

例年であれば、大部屋教室においてポスターがビルの様に林立する中で、M1とM2の学生とそのご家族が一堂に会する賑やかさの中で行われるポスターセッションが、今年は、各自が自宅からリモート参加し画面上に用意された個室を訪ねるという例年とは真逆な閉鎖的な舞台装置の中で開催されました。

発表はA~Fグループに分けてグループの持ち時間の中で各自がZOOM上に用意したミーティングルームに入室して説明を聞くスタイルで行われました。持ち時間の35分のうち2/3程度を資料の説明に1/3程度を質疑応答に使う進め方が多かった様に感じました。各自が用意した8枚~16枚の説明用のPDF資料はどれも個性的で見ごたえのある資料であり改めて大変勉強になりました。

資料用PDF資料はポスターセッション開催に先立って事前に公開されたお陰で、同期生の研究内容を、余裕をもって読み込む事が出来た事や、自分が誰に何を質問したいかを事前に検討出来た事は、とても有意義で例年にないメリットでした。

Q2:論文の執筆やポスターの準備にあたって難しかったのはどういった点ですか。

論文の執筆にあたって難しいと感じた事が2点有りました。1点目は所属した三品ゼミが建議書を書くというところに有りました。三品ゼミ生は、修士論文を期限内に書き上げて単位を取得するという本来の目的とは別に、書き上げた修士論文、即ち建議書を、所属企業に持ち帰って経営層に建議するという2つの目的をもって修士論文の執筆に挑まなければならない為です。

2点目は三品先生が建議書に求める内容に有ります。建議内容は、所属企業において10年後20年後にも通用する“長期計画”を追求します。そしてその計画は、継続して営業利益率が高い状態を維持する“高収益事業”を柱とする事を追求します。私は、今までは2~3年先の会社の将来像しか想像した事が無かったのですが、三品ゼミで所属企業の10年先20年先の将来像を考えた事は非常に有意義な経験となりました。

三品ゼミでは、誰に対して建議書を書いているのかを何度も確認します。一般的な修士論文は不特定多数のオーディエンスに向けて執筆する物だと思いますが、三品ゼミの建議書は、一部の例外を除いて、所属企業の経営層の誰かに特定して執筆される為です。所属企業の経営層に建議するからには生半可な物は書けません。その為に第一章の“誰に何を建議するか”を決めるところは最も重要です。これが決まらないと第二章には先に進めず、ゼミ生の多くはここでダメ出しを受けて何度も書き直します。私は、所属企業の主要取引先を見直す事を柱とした、事業立地の転地を建議する事に早々に決め、それが三品先生に認められて比較的早く第二章へ進めたのですが、進むにつれて様々な壁にぶち当たり壁を乗り越えるのに苦労しました。建議書の章立てをクリアする速度は早いに越したことは有りませんが、ただ早ければ良いものでは無く、高収益事業の成立性を担保しながら前へ進める事が重要である事を学びました。第一章をクリアすると、第二章の“社内からの疑念と手当”に進み、最後の第三章の“如何に実現するか”で建議書全体を完結します。

修論は、A4サイズで少なくとも30枚位から、多い方で100枚程度執筆するのですが、苦労の末にまとめ上げた修士論文も、ポスターセッションでは、これらを8枚から16枚に収め、初見となるM2同期生やM1の皆様方に、短時間で理解して戴く事を要求されます。これが案外難しく、改めて自分の考えを他人へ伝える事の難しさを学び、それを乗り越える力を身に着ける事が出来ました。

三品先生の御指導とゼミ仲間の励ましを受け、壁を何とか乗り越えて修士論文=建議書を書き上げ、大学に修士論文を提出し、ポスターセッションを経て修了式を迎えるわけですが、三品ゼミ生は所属企業に帰って建議書を経営層に建議すると言う第二のステージが待っています。私は、三品先生に御指導戴いた、所属企業における経営戦略の考え方と経営層に響く建議書の技術を今後のビジネスに活かし、所属企業の発展と業界全体の発展に貢献したいと思います。