2010年度ケースプロジェクト 金賞
金賞
メンバー:青木享子、岡田将稔、落合健一、分林増幸、鷲田功女
(※五十音順、敬称略)
2010年8月7日(土)、神戸大学本館332教室で行われたケースプロジェクト発表会において、激戦の末、見事優勝を勝ち取られたチームにインタビューを行いました。
Q1. 準備にはどれくらいかかりましたか?
(青木) 4~8月7日の発表日前日まで、約4ヶ月。
(岡田) 今年度のテーマである再創造(Reinvention)の定義を満たすケース選定に時間が掛かった為、ケースの確定が6月上旬になってしまいました。このため発表までの約2ヶ月の間、集中して全力で研究調査を実施しました。
(落合) プロジェクトは4月から開始されましたが、研究対象企業の選定に大変苦労し、決定まで約2ヵ月間を要しました。したがって、発表に向けて実働開始したのは5月末ごろであり、準備期間は約2ヶ月半程度ということになります。チーム活動が活発化したのは7月に入ってからで、きっかけは研究企業の社長様へのインタビューで大変刺激を受けたことでした。
(分林) ケース選定に時間が掛かりましたので、そこから約2か月という短い期間しか有りませんでした。仕事・プライベート・レポート作成・チーム研究をどう時間配分するか?迫りくる暑さと共に大変な日々が続きました。
(鷲田) 4月より企業の選定に入りましたが、テーマに則した企業を探すだけで2ヵ月を費やし、具体的な選定は6月中旬になってからという状況でしたので、準備は実質2ヵ月間でした。
Q2. 入学から4ヶ月を振り返って、実際のMBAの授業はいかがですか?
(青木) 激動の4ヶ月で、ハードな日々だった。毎週の課題に追われている間に過ぎた感じがする。仕事と家事と勉強の両立は、かなり想像を絶するものがあった。
刺激的な授業や、静かだが知識を深めていける授業等、様々なタイプの授業があり、 バラエティに富んでいて、先生のカラーがよく出ている。
もう少し、しっかり復習もしたいのだが、次から次へと進んでいくので、ついていくのがやっとという感じもある。
(岡田) MBAの授業では、受講する我々の取組姿勢によって大きく学習効果に差が出る為、事前準備をしっかりとする事と、自分なりの価値基準や問題意識を持って授業に臨むようにしています。また、神戸大学MBAに入学して自身の視野が拡がったと感じています。特に仕事面に関しては、新しいビジネス上の問題に直面した際に、自身が属する業界に囚われることなく、他業界でのベストプラクティスや学術的な理論をリサーチする習慣が付いてきました。
(落合) 入学前のイメージは、座学で理論と知識を学び、議論を深めて行くことが中心だと考えていましたが、実際は、グループワークやフィールドワークが中心で、仲間と協力し、足を使って情報を集め、議論を戦わせて答えを生み出す、体育会的なプログラムだと感じています。
(分林) 課題や予習の量が膨大で処理できないこともありますが、チームで行うプロジェクト研究では他のメンバーから刺激を受け、学ぶことが多いので非常に充実しています。
(鷲田) 体系的に経営学の基礎が身に着くように設計されたカリキュラムや、先生方の熱心な講義に大変満足しています。課題や予習、チームによる共同研究と息つく暇のない生活に大変ですが、チームでのディスカッションでは、自己の勉強だけでは得られない気付きや発見が多くあり、刺激的でした。
Q3. 発表会の準備で大変だったことは何ですか?優勝の感想と併せてお答え下さい。
(青木) 最初のケースの設定に何度もつまづいたこと。先生からダメ出しされて、窮地に立たされた。しかし、それが逆にチームの皆が深い洞察を持ってケースの選定に当たり、深い洞察とあきらめない強い気持ちをもつことにつながった。最初から優勝するためのケースを探したことが結果的に本当の優勝に結びついたのだと思う。 棚ぼたでもらった優勝ではなく、最初から本気で優勝を狙って獲得したという点がすごいことだと思った。5人それぞれの個性を最大限に生かして、チームの結束は強かった。 皆で新潟にフィールドリサーチに行ったことは、小旅行のようで忘れない思い出となった。
(岡田) 我々のチームはチームワークを最も重視した為、プロジェクトを通じて我々が表現したいテーマについて活発な議論を行いました。チームメンバー間で共通認識を最初に持てたことが、チーム全員の力を出し切ることにおいて大きかったと思います。リサーチ方法についてはフィールドリサーチに重点をおいて、サプライチェーン全体の川上から川下にあたる企業への調査を実施しました。(チームメンバー全員で和歌山から新潟までインタビューのために出張しました。)
優勝することができたのは、フィールドリサーチにご協力頂いた各企業の皆様のお陰だと思っております。特に(株)島精機製作所の社長や社員の皆さんによる、取材に対する惜しみない協力があったからこそ優勝できたと思っています。本当に感謝致しております。
(落合) 「Reinvention」というテーマの解釈と、研究対象企業を決めるプロセスが最も大変だったと思います。なかなか決まらず、チームの雰囲気が重苦しかった時期がありました。対象企業が決まってからはあっという間で、優勝まで一気に駆け抜けたという印象です。優勝という結果が出せたことは、とても爽快な気持ちにさせてくれました。
(分林) チームメンバーの強い気持ちに、各自が刺激を受けて活動が加速していったことが勝因だと思います。7月12日に全員で株式会社島精機製作所の島社長にお会いしてから、それぞれが本気モードに入り、フィールドリサーチ、資料作成や発表リハーサルなどアイデアを出し合ったことが大きかったです。特に最後の1週間で新潟までフィールドリサーチに全員で行ったことは、一生忘れられない良い経験になりました。フィールドリサーチにご協力頂いた多くの企業の皆さまに御礼と優勝の報告をしたいと思います。
(鷲田) テーマに則した対象企業の選定と、プレゼンテーションに際してインパクトの与え方に苦心しました。また関係者の証言の事実確認や、ヒアリング内容の多面的な分析に関してはチーム内で直前まで徹底的に議論しました。このことが優勝に結び付いたのだと思います。
優勝した感想としては、ひとつの成果が結実した喜びにとても感動しました。取材に協力していただいた皆様とメンバーに対して感謝の念でいっぱいです。
Q4. 今後の抱負をお聞かせ下さい。
(青木) 個人の力では到底優勝などおぼつかなかったが、優秀なメンバーに恵まれて優勝できたにせよ、この結果は自信にもつながった。 幸先の良い結果をいただき、あとの残りの学生生活も悔いのないように前向きに取り組みたいと思う。
(岡田) 神戸大学MBAでの貴重な機会を生かして、経営学を体系的に学ぶことや、社会人である強みを生かして、それらを実践することを常に念頭において取り組んでいきたいと思います。
(落合) 今回のプロジェクトでは、チームでの取り組みの難しさと楽しさ、大切さを勉強しました。この経験を、大学や会社でのチーム活動に生かしたいと思います。
(分林) 今回のケースプロジェクトで学んだことを、これからも活かしてこの仲間と共に最後までやり遂げたいと思います。
(鷲田) 卒業まで(順調にいけば)あと一年。修士論文作成に向けてのミッションが目白押しですが、これからも刺激的な講義や多彩な人達との交わりを大切にしながら、貴重な経験を積み重ねていきたいと思います。
優勝チームの皆様、ご協力ありがとうございました。そして、おめでとうございました!