遠藤弘樹 さん
2003年度入学生 三品ゼミ
私がはじめて神戸大学MBAを受験したのは2002年度でした。仕事の関係上、研究計画書を1ヶ月で書き上げ、あとはテストで英語と面接をクリアすればOKと軽く考えていたら結果は不合格。原因は明らかに研究計画書でした。研究計画書の内容だけでなく、その頃の私は「MBAに行って経営の勉強をしよう!」というだけのあいまいな志望動機しか持っていませんでした。
それからの1年間は、自分を深く考える時間を持つことができました。なぜMBAに行きたいのか、何を勉強したいのか、今自分に欠けている知識とは何かについて時間をかけて考えました。仕事上の問題意識も深く考えてみることでより本質的な問題が見えてきます。その意味では、1年間の失敗が自分の中では大きなプラスになったように思われます。(当然、今になって思えば・・・ですが)
2003年度の受験では、大学時代の恩師にアドバイスをもらったり、インターネットでいろいろな研究計画書を読んでみたりして時間をかけて研究計画書を練り上げました。もちろんそれまでの1年間に考えたこともとても役に立ちました。今回はしっかりと準備を行ったため、自信を持って面接に向かえた事も合格の一因ではないかと思っています。
大学院の受験は大学の受験と違い、正解のない問題です。自分の中にあるものを深く追求し、整理して、如何にうまく研究計画書の読み手や面接官に伝えられるかが勝負となります。英語や小論文についてももちろん準備は重要ですが、自分はMBAで得たい知識や自分が持っている問題意識について深く考えることが合格への秘訣であると思います。
受験生へのオススメ本
私の場合はインターネットを活用し、できる限り多くの研究計画書を見てみました。検索エンジン(Yahoo!など)で「研究計画書」を検索すると様々な分野の研究計画書が出てきます。また、自分の問題意識に関連する理論、論文なども収集して読みました。インターネットの良いところは、大量の情報が引き出せるところにあります。しかしながら、体系付けられた情報という意味では欠けていますので、体系立てて書かれている教科書、例えば、伊丹敬之・加護野忠男『ゼミナール経営学入門』日本経済新聞社などは全体像を掴む意味では非常に役立ちます。全体像を確認しつつ、インターネットの豊富な情報量を活用することで、自分の研究テーマについての事前知識を豊かにすることができると思われます。