英国産業事情応用研究(RST2016)報告

【日程】2017年2月19日(日)~2月25日(土)
【行先】 ロンドン、クランフィールド大学(イギリス)

日英産業事情応用研究(通称RST=Reciprocal Study Tour)は、英国クランフィールド大学と神戸大学が協働して提供しているMBA生向けプログラムです。このプログラムは、6月に行われる、クランフィールド大学MBA生が来日する日本研修プログラムと、2月に行われる、神戸大学MBA生が渡英する英国研修プログラムから成り立っています。今回は、2月に行われた英国研修プログラムの様子を紹介します。

経営学研究科 講師 中井正敏

◇ 引率教員から一言

本年の英国研修は、神戸大学MBA生19名の参加を得て、2月19日(日)から25日(土)までの日程で行われました。今年も、企業訪問に講義に文化体験にと盛りだくさんのスケジュールでした。クランフィールド大学での講義では、David先生による英国・英国文化の紹介、ホットな話題でNellis先生によるEU離脱と英国を受講、英国人から見るEU離脱問題を生で聞ける貴重な機会でした。研修以外でも、ロンドンおよびケンブリッジでのウォーキング・ツアーや、昨年6月に来日したクランフィールドMBA生とともにテムズ川ディナークルーズを楽しみ、クランフィールド大学では、シュミレーターを使ってのF1レースマッチ、クランフィールドMBA生によるInternational food evening等多くのおもてなしを受けました。素晴らしいプログラムを用意していただいたDavid先生をはじめクランフィールド大学のみなさん、企業訪問にご協力をいただいた企業の方々、関係の方々に心より御礼を申し上げます。また神戸大学MBAのみなさん、事前準備、プレゼン等お疲れ様でした。実りある研修旅行になっていれば幸いです。以下、英国研修の概略、参加した神戸大学MBAの方からの感想記を紹介します。

研修概要

2月19日(日)

夕刻 ロンドン・ホテルに集合
夜クランフィールド大学David先生を交えパブでキック・オフ・ディナー

2月20日(月)

午前 Lloyds of London 訪問
午後 午後 PwC社 Grant Thornton社 訪問
夕刻 クランフィールド大学MBA生とテムズ川ディナークルーズ

2月21日(火)

午前 国会議事堂見学(議場内にはいりました)
午後 ロンドン市内ウォーキング・ツアー
夕方 ロンドン・アイ乗車体験
夜  自由行動
(オペラ鑑賞、ショッピング等おもいおもいの時間を過ごしました)

2月22日(水)

午前 バスでミルトンキーンズへ移動 Niftylift社 訪問
昼食 Richimond Station Tea RoomsにてCream Teaの昼食
午後 Yamaha 社 訪問 その後クランフィールドへ
夜  クランフィールド大MBA生によるInternational Food Evening

2月23日(木)

午前 クランフィールド大学Joe Nellis 先生の講義「Brexit and the UK」
クランフィールド大学David Simmons先生による講義「Introduction to Britain」
午後 神戸大学MBAによるプレゼンテーション
夜  クランフィールド大学主催によるウェルカムディナー

2月24日(金)

午前 Maxwell Centre Innovation Hub 訪問
   Sanger Institute Welcome Genome Campus 訪問
午後 ケンブリッジ ウォーキング・ツアー 夕刻 ロンドンへ移動
夜  自由行動(大英博物館見学等のあと打上げ食事会をやりました)

2月25日(土)

朝  解散

ここからは、神戸大学MBA生の感想記です。

◇ 「RST英国研修」RST2016リーダー 河井嶺男

初っ端からロンドンに到着できなかったメンバーがいたり、ロストバゲージがあったり、昼ごはんの時間が20分しかなかったり、迷子が発生したり、お風呂が・・・遅刻が・・・などいろんな出来事(笑)がありましたが、このプログラムのリーダーを務めることで、「一皮むける」経験ができました。まだまだ英語も含め勉強は必要ですが、将来的に海外出張や海外勤務が発生しても何とか乗り越えられる自信が付いたように思います。企業訪問では、金融業から製造業まで、長期持続企業からスタートアップまで幅広く訪問させてもらいました。経営学的観点から事業内容を紹介していただき、更にしっかりとQAをしてもらえたことで、これまでの全ての授業の断片的な知識を一つに繋げてもらうことができました。
また、企業訪問の合間にケンブリッジのパブ、The Eagle (DNAの二重らせん構造を発見したワトソン・クリックが議論を重ねていたパブ、DNAという名のビールがある)を訪問できた事も私にとって、非常に興味深い体験でした。
プレゼンテーションのセッションでは、「シャープ」「マツダ」「トライセクターリーダーシップ」の3題を発表しました。クランフィールド大学の学生にとっても興味深かったようで、活発な質疑応答があり、下手ながらも私も英語で対応しました。そのクランフィールド大学の学生はヨーロッパのみならずアジアやアフリカと世界各国から集まる非常にダイバーシティに富む集団で、学習動機も多種多様です。歓迎会のみならず、大学内のパブ(大学内にパブも、滑走路もあることも驚きでした)で美味しいビールを飲みながら、互いの趣味などにも花が咲き、深夜まで楽しい飲みニケーションを持つことができました。その彼らとは今でもFacebook等でやりとりがあります。
また、大学内で体験したF1シミュレーターで1位が取れなかったことが残念でなりません(笑)。
最後に、英国研修に参加したメンバーの皆さん、先生、関係の方々に感謝の意を伝えたいと思います。特にメンバーの皆さんには、最終日にサプライズまでしていただき、本当にありがとうございました。サブリーダーを含めメンバーの皆さんに救われたとても実りの多い研修でした。

ここからは、英国研修に参加したメンバーのコメントになります。

  • はるばる英国まできて自分のビジネスとは無関係な企業訪問ができたのは貴重な機会でした。
  • 通常業務で海外との接点はないが、海外勤務になってもやっていけると体感できた。
  • あっという間の一週間、濃密で忘れがたい機会となりました。行って見ないと絶対に分からない!
  • 思い込みと無知の怖さ、現地現物で得られる感覚も含めた情報の大切さ、踏み出す一歩の重要さ等々多くの事を学びました。
  • MBAの授業を飛び出して、現地のビジネスを肌で感じられる機会でした。クラスメイトと過ごした楽しくて最高の経験です。英国研修での企業訪問・学生との意見交換は座学だけでは得られない深い学びがありました。
  • ロンドンを歩く歩く・・・。ただの旅行では気づかない景色や感覚が貴重な思い出です。
  • ただの『海外旅行」でも、ただの『修学旅行』でも無いRSTでしかできない貴重な経験を是非多くの方に味わって頂きたいです。
  • 今までと違うイギリスを発見しました。Brexitという大きな時代の境目にいろいろな企業の方達の経営についてのお話が聞けたこと、またクランフィールド大学のNellis教授の授業を受けることができたことは得難い経験となりました。
  • 異文化に触れながら、企業訪問や様々なイベントを通して自分が学んできた事を振り返ることができました。また、同行したクラスメイトの新たな一面を知り、さらに絆を強くする事が出来ました。
  • 神戸大学のMBAで唯一国際的なプログラムです。海外のMBA生と交流を通じて人脈とアンテナが広がりました。
  • 海外のMBA生と交流出来る機会はとても貴重でした。刺激を受けることができました。
  • 素敵な仲間と、ビジネスと文化に同時に触れるRSTならではの貴重な経験でした。
  • クランフィールド大学のような学びの場が世界には存在することを知り、その場を肌で感じることできたのは他では得難い収穫でした。
  • まったく英語が話せない中での英国研修でしたが、学友に助けられ実りの多い研修となりました!
  • このタイミングで学生として英国を体感できたことは本当に貴重で今後に必ず活かします。
  • 経営学に関する知識だけでなく、この講義でしか得られない体験を得ることができました。超おすすめです。
  • グローバル展開している英国企業に学生という立場で訪問し、学び、質問するという機会は本当に貴重であった。この経験から、英国企業の日本企業にはない強さを知ることができた点は大きな学びがあった。参加した皆さん、それぞれ違う視点での学びがあったようで、立場に関係なく、何かしらの持ち帰りのある有益な研修であると思った。
  • 様々な国、様々な経歴を持ったMBA生達と出会い、刺激を受ける事ができた素晴らしいプログラムでした。

最後に、神戸大学MBAに来たからには、このプログラム、受けないと本当に損ですよ!

◇ スナップ写真集