日本産業事情応用研究(RST2023)報告
- 日程
- 2023年6月4日(日)~6月8日(木)
日英産業事情応用研究(通称RST=Reciprocal Study Tour)は、英国クランフィールド大学と神戸大学が協働して提供しているMBA生向けプログラムです。このプログラムは、6月に行われる、クランフィールド大学MBA生が来日する日本研修プログラムと、2月に行われる、神戸大学MBA生が渡英する英国研修プログラムから成り立っています。今回は、6月に行われた日本研修プログラムの様子を紹介します。
経営学研究科 講師 戸梶奈都子
引率教員から一言
本年の日本研修は、クランフィールド大学よりMBA生24名と引率リーダー1名、神戸大学MBA生23名の参加をえて、6月4日(日)から8日(木)までの日程で行われました。コロナ禍の影響を受け過去3回中止となっていた日本研修が復活しました。本年のクランフィールド大学学生の国籍は、英国のほか、インド、エジプト、ドイツ、ナイジェリア、マレーシアの計6か国、多彩な顔ぶれと異文化交流を図る機会となりました。研修は、例年同様、神戸大学教授陣による講義、クランフィールド大学、神戸大学双方のMBAによるプレゼンテーション、企業訪問の他、あべのハルカス展望台見学、京都大覚寺での抹茶体験等の日本文化体験、また神戸MBA主催のウェルカムパーティでは、日本文化やトレンドに関連したゲームやアクティビティを含む活発な交流をすることで大いに盛り上がりました。企業訪問にご協力をいただいた企業の方々をはじめ関係者の皆様にも心より御礼申し上げます。
また神戸大学MBAのみなさん、事前準備、プレゼン等お疲れ様でした。双方が交流を深め、有意義な研修になってくれていれば幸いです。以下、日本研修の概略、参加した神戸MBA生の方からの感想記を紹介します。
研修概要
研修の様子はこちら
6月3日(土)
朝:クランフィールド大学一行伊丹空港到着
6月4日(日)
神戸大学キャンパスにて
午前:神戸大学教授陣による講義
- 宮尾 学 教授「Innovators’ political behavior: Why and How?」
- Yiting Weng 助教「Integrated reporting and thinking through a practice lens: Insights from case studies in Japan」
午後:クランフィールドMBA・神戸MBAによるプレゼンテーション
神戸MBAよりは
- Opening & Introduction of Kobe MBA
- Sauna and Bath
- Gender Equality in Japan
- Japanese “solo-katsu”, solo-life
- Weird but Fascinating Things in Japan
クランフィールド大学よりは
- The UK cost of living and impact of inflation
- How Covid-19 has affected business in the UK
- EDI and business culture
- The current climate crisis and its effect on business
- Cranfield Aerospace
がプレゼンされました。
夜は恒例の神戸大学MBA生主催のウェカムパーティー。その後2次会はこれまた恒例となったカラオケパーティー。
6月5日(月)
午前:シスメックス(株)訪問 アイスクエア(医療機器生産工場)見学
午後:日本文化体験(京都大覚寺、金閣寺)
6月6日(火)
午前:(株)日本取引所グループ大阪本社 訪問
途中、あべのハルカス展望台見学
午後:南海電気鉄道(株)訪問 eスタジアム体験
6月7日(水)
午前:パナソニック(株)訪問 パナソニック・ミュージアム見学
午後:PwC Japan (Osaka) 訪問、ネットワーキング
夜:神戸大学経営学研究科主催のウェルカムレセプション
6月8日(木)
午前:川崎重工業(株)カワサキワールド見学
午後:クランフィールド大学一行は東京に移動
クランフィールド大学一行は、週末を東京で過ごした後、羽田空港より帰国の途につきました。ここからは、研修に参加した神戸MBA生からのコメントです。(原文のまま掲載)
- ほんの少しでも興味が沸いたら絶対に参加した方が良いです!多様な国籍で構成されるCF生との交流、RSTメンバーと共に作り上げた成果と達成感は参加された方だけが体感する財産です。可能なら1日でも多く企業訪問に参加するのがおススメで、私がそうだったように英語がダメな方こそ飛び込む価値アリです。進学早々、準備に追われ大変な日々が続きますが、力を合わせれば何とかなります!
- 入学後の通学生活に慣れないながらも「MBAに入学したからには何でも挑戦する」を信念に参加した結果、非常に満足しています。海外のビジネスパーソンとのコミュニケーション、英語でのプレゼン、他社の企業訪問等貴重な経験ができ、刺激を受けたからです。授業での意見討論では積極的かつ論理的なディスカッションに圧倒され、飲み会やアクティビティではフレンドリーで親しみやすい人間性に暖かさを感じました。この経験を通して、キャリア形成、仕事への価値観、文化といった様々な分野で海外と日本の相違点や共通点を知ることが出来、今後のグローバリゼーションの対応力が微かにも身に付いたように思います。
- 英語はできないから・・・、と思っているそこのあなた。何の心配もありません!全く英語ができない私でも大丈夫でした!!異文化や多様な価値観に触れて、新たな視座を身につけることができると共に、メンバーと共にプログラムを作り上げることで、この上ない達成感と充実感を得ることができます。このような機会は、今後もそう訪れないと思います。少しでも興味があるなと思った方は是非チャレンジしてください。
- 熱意と行動力に溢れ、いろんなことに興味を持ち自由闊達に議論を行うCF生と、仕事の利害関係にとらわれずに交流する経験は、非常に有意義なものでした。「日本のゴミ箱はペットボトルのキャップとボトルが分けられていないものばかりだか、色の違う素材をどうやってリサイクルしているのか。」など、日本人同士ではなかなか話題に上らないような話を振られることは大変刺激になりました。また同時に、ホスト側として、神戸大メンバーたちと様々な準備を行い一つの成果を達成したことも、非常に良い体験でした。入学当初の何かと忙しい時期に重なってはしまいますが、参加を迷っておられる方には是非飛び込んでみられることをお勧めします。なお、英語に不安を持たれる方もおられると思いますが、そういう方にこそ、「仕事を離れてリスクを気にせずやってみれるチャンス」と考えて頂ければと思います。
- 入学後2ヶ月、仕事とMBAの両立に慣れず睡眠時間の捻出に奮闘する中RSTに参加するのは大変でしたが、それ以上の刺激や学び、仲間を得られ本当に貴重な経験をさせていただきました。また、英語が出来ないために伝えたいことが伝えられない、ディスカッションの内容は理解できるのに自分の意見を表現できないもどかしさ等を経験し、ようやく英語を本気で勉強しようと思えたのが私にとっては一番の収穫かもしれません。海外経験と言えば短期留学程度で、「英語が話せないのはこれからの時代運転免許が無いのと同じ」と職場の上司に言われる中英語から逃げてきましたが、志の高いCF生と話し上司の言葉が刺さりました。CF生からは「出身であるインドのMBAには学びたい学部が無かったため、英国のMBAを選択した。夫はフランスで仕事をしているので卒業後は自分もフランスで就職をしたい」「CF大MBAでは自分の意見を言わないと排除されてしまうから強くならざるを得ない」等、何気ない会話からもグローバルな視点や価値観を得られたことは本当に刺激的でした。英国研修も楽しみです!
- RSTへの参加は、4月に入学して早々に登録するところから始まります。MBAの講義やレポートの様子もまだわからない、MBAでの人間関係も構築途上、仕事や私生活との両立をどうするかをまだ模索している。そんな中で参加を決意する必要があります。活動開始後は計画や準備で忙しくなるかもしれません。しかし、RSTメンバー同士で協力し合って進めることで、一気に仲は深まります。クランフィールド生との交流は刺激があります。少しでも興味があるなら、上限に達する前に思い切って登録してしまいましょう!
- 私自身は日常業務にて英語に触れる機会がなかったため、英語ネイティブの方々とコミュニケーションを取ることができるのか、RST研修に参加する前は大きな不安を感じていました。しかし実際に参加してみると、十分な英語力がなくても、伝えたい内容や意思をしっかり持っていれば相手に伝わることを実感できました。参加以前はあまり意識していませんでしたが、プログラムを終えた今となっては、英語を通じて様々な国の方とコミュニケーションを取る楽しさを強く実感し、自身の成長につなげるためにも英語をさらに学びたいといった意欲が湧きました。本研修の参加を決める時期は4月と入学後まもなくの時期ではありますが、少しでも興味を持たれた方は参加されることを強くお勧めします!
- もし少しでも興味があれば参加されることを強くおすすめします。準備には時間がかかりますし、グループでオンライン会議なども行いながら資料作成などを行う必要がありますが、クランフィールド生からのプレゼンテーションや企業訪問は本当に面白いですし、学びがあります。日本人だけで思考や議論をしている中では気付かない論点や視点を知る良い機会になると思います。相手側も英語ネイティブばかりではないのでコミュニケーションも熱意があればなんとかなります。
- 私はRSTのことを知らずに入学し、M2生RSTリーダー陣からの体験談を聞いてとても面白そうだったので、勢いで登録をしました。M2生から伺っていた通り、RSTプログラムの最大の魅力は、そこで得られる人と人のつながりだと思います。クランフィールド生とのグローバルなつながりはもちろんのこと、MBAに入学して1~2か月という時期に、約25名のRST受講メンバーと密に関われたことは、この後のMBA生活にも大きなプラスになると思いました。受講を迷われている方がいらっしゃったら、是非飛び込んでください!
- もしRSTに参加するか迷っているなら、とりあえず参加してみてください。私は、元々海外MBAに興味があったのですが、家族や仕事を考えると実現不可能だと諦めていました。しかし、RSTプログラムを通じて、イギリスのクランフィールド生と授業でディスカッションしたり、コミュニケーションしていると自身が留学しているような気持ちになりました。海外MBA生は想像以上に積極的な発言があり、彼らの授業に対する姿勢は非常に熱がありました。英語が不安な方もいるかと思うのですが、いつもと異なる環境で学ぶことは非常に多くの気づき・学びがあるかと思います。もし迷ったときは参加をおすすめします。
- 楽しい学生時代を過ごしたと胸を張って言える私ですが、ひとつだけ心残りがありました。留学してみたかった。。。RSTのことは神戸大MBAに入学してすぐにアナウンスがあったのですが、参加を即決。「どうせ英語は得意なんでしょう?」と思われたそこのあなた。全くそんなことはなく、日常会話レベルでTOEICスコアも褒められたものではありません。ですが、ここでやらなければ海外で授業を受けるチャンスはまぁないだろう。参加しなければ後悔すると直感で思った私は勢いそのままに飛び込みました。結果、「参加してよかった!!」この一言に尽きます。言語はコミュニケーションの手段でしかないので、英語ができなくてもなんとかなる!LET’S GO!UK!
- せっかくのMBAの学生生活では、普段では体験できなさそうなことにチャレンジしたいと考えて、RSTの受講を決めました。クランフィールド大学の学生の歓迎会やプレゼンなどは、日本の学生でチームを組んで取り組むことになります。そこで学生同士は仲良くなり、MBA生活は一層楽しいものになります。英語でのコミュニケーションに自信がなくても、分からなければ、ケータイで調べたりと何とか対応はできます。海外の人とコミュニケーションを取る楽しさや英語をもっと頑張りたいというモチベーションを得られたことが大きな収穫だと思いました。講義以外にもウェルカムパーティー、二次会、三次会と楽しいイベントがもりだくさんなので、是非RSTを経験してみてください。
- RSTプログラムを知り、またとない機会になりそうな予感をひしひしと感じて、語学力への不安を振り切って参加しましたが、大正解でした。社会人生活において、利害関係のない外国人と膝詰めで話せるチャンスってないですよね?しかもCF大の学生の半数以上はイギリス人ではなく西アジアやアフリカなど他国からの留学生なので、雑談をしているだけで全世界のリアルにポンポン触れることができます。受け入れ準備やプレゼン作成には膨大なエフォートの投入が必要で、正直、超タイヘンですが、準備期間は日本語ですから英語の全くできない私にも活躍のチャンスがあります。得るものが多いこのプログラム、参加しないテはないと思います。英国研修が楽しみでなりません。
- RSTの日本側受け入れプログラムが無事終了しました。多様な出身国から参加したCFのMBA生たちと一緒に授業を受け、神戸大の学生たちと協力して彼らを灘の酒蔵での食事や二次会のカラオケで歓待しました。短い時間でしたが、彼らとの共有した学びや飲食の経験から、私が得た主な教訓は以下の通りです。
- 新鮮な授業スタイルを経験しました。講師の問いに対して単に答えるだけでなく、互いに意見を交換することで自分自身も意見を発表する新たな学び方があることを理解しました。
- 自分の意見を述べる際は、自信の有無、知識の有無、判断基準に関わらず、堂々と発表するべきであること。
- 親しく談笑していても、相手のバックグラウンドに対する敬意を保ち、会話や議論を始める際は必ず丁寧に行うべきであること。
- ビーガンはその種類が多岐にわたり、個々の信念は予想以上に強いものがある。それにもかかわらず、日本ではビーガンやハラル食を提供する施設がまだ十分ではないこと。
- 参加者の中にはインド出身のメンバーが多く、彼らからインドの文化やビジネス環境についての情報、ビジネス上のアドバイス、そして将来的なサポートの約束を受ける機会があったこと。
- MBA生活において、様々な機会を積極的にとっていこうと考えていたので、RSTの説明を聞いてチャレンジしたいと思いました。しかし、関西弁のリスニングがやっとできるようになったけど、普段は英語にまったく触れない環境でしたのでついていけるのか悩みました。とはいえ、経験すること自体に価値があると思い(自分に対して)半ば強制的に参加しました。日本プログラムの準備をする中で参加メンバーと仲良くなったり、海外の学生とリアルにコンタクトをとることはとても良い訓練になります。語学に自信がなくてもキャラクターを駆使してなんとなくコミュニケーションは取れるという新たな発見もありました。恐れや不安もあるかとおもいますが、そんなものは小脇に抱えていきましょう。
- RST参加に少しでも迷う気持ちがあれば、是非参加してみてください。英語で話せるかなぁ・・・外国の方とコミュニケーション大丈夫かなぁ・・・など若干不安があるかもしれませんが、周りのみんなが助けてくれるので大丈夫です。英語力は関係無いです。自身のMBA生活において良い経験・想い出になること間違いないです。同級生のみんなで資料準備などの取り組みから、この年になって会社関係以外の仲間も増えました。また、私が面白かったのは全く業界の異なる企業訪問です。自身の成長に繋がる様々な気付きや学びがあります。なので、是非RSTに参加してみてください。
- MBAのハードな生活に慣れない中、RSTの準備も行うのはなかなか骨が折れますが、その価値はあります!少しでも興味があればぜひ参加してみて下さい!英語が心配な人も、英語が話せない私で大丈夫だったのでなんとかなります。RSTは4月早々に募集がありますので、神戸MBA生との関係性作りという副次的なメリットも。やる気と好奇心がある方はぜひ参加してみてください!
- RST への参加は、入学してから知りました。当初は興味本位という点で参加させていただきましたが、海外MBA生の考え方やモチベーション高さに直接触れることができるのは、とてもよい機会だと感じました。日本でのプログラムを終えてCFのメンバーから感じたのは、ハードな生活の中でも楽しむことを忘れない姿勢かと思います。MBAで日々レポートに追われる毎日かと思いますが、よい刺激が欲しい方は是非、参加されることをお勧めします。
- 何よりも、多国籍なCF学生の方々と、其々がしっかり自分の意見を持って、とても意欲的に、熱心に参加されていた姿勢に感銘を受けました!間違っていても自分の意見を発言することは大切で、何も恥じることはなくて、むしろ発言しないなんて出席してないも同然!、と言わんばかりのCF学生からの意見や議論の応酬は、その後の私の授業への取り組み姿勢にも良い意味で影響を受けました。むしろ彼らは、意見があるなら私の稚拙な英語にも一生懸命耳を傾けてこちらの意図を汲み取ろうと努力してくれます。「間違ったこと言っちゃったらどうしよう」という無駄な心配がなくなりました。神大MBA生とはまた違う雰囲気の中で一緒に講義を受けることができて、とても刺激を受けましたし、見習いたいところが沢山ありました。早くも彼らが恋しくて、早くUKに行きたいです。
- 英語は勉強しておいた方が良いだろうな…と思いつつ、日常の仕事ではあまり触れる機会がなく、後回しにしてきた私にとっては、RSTは勇気のいるチャレンジでしたが、せっかくMBAに来たのだから、と思い切って参加しました。準備は大変でしたが、RSTメンバーの優しさに助けられて何とか終えることができ、クランフィールド生が積極的に議論を行う姿勢や、多様な価値観を持っていることに非常に刺激を受けました!もっと彼らとコミュニケーションが取れるよう、英語を勉強しようというモチベーションも得られました。英国研修も楽しみです!
- 神戸大学MBAに入学できたら絶対にRSTに参加しよう!と心に決めていました。学生として外国人と交流できる機会はそうそうあるものではありません。参加してみて、やはり大正解でした。UKの学生はとても積極的でおおらかで、自分たちが将来の世界のリーダーであるという自覚を持ち、MBA修了後のキャリアについて熱く語る人ばかりであり、ものすごく刺激を受けました。入学後すぐに受け入れ準備に入るため、多忙ではありますが、それも含めて得難い経験をさせてもらいとても感謝しています。日本を去る時にはお手紙やSNSのメッセージで溢れる愛を伝えてくれるなど、短い時間ではありましたが濃密なコミュニケーションが取れたことを嬉しく思います。余談ですが、RSTに参加していない学生から、RSTメンバーの絆を羨ましがられるくらい神大生同士の仲も深まります。是非おすすめしたいです!
- 海外の大学生と交流する機会はなかなか無いので、RSTに参加することをお勧めします。海外のMBA学生はエリートなイメージがあり、話しかけ辛く不安でしたが、皆さん優しいので安心して下さい。また、入学直後は授業以外で神大メンバーと話す機会が少なかったですが、RSTを通して仲良くなれて良かったです。高いモチベーションで頑張っている仲間から刺激を受けて、非常に良い経験になりました。