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研究スタッフが選ぶ、オススメ図書

統計学を学ぶために

各務和彦

 近年の統計ブームを契機に、統計学を学ぼうとしている人は多くなってきていると思います。同時に、統計学のテキストを手にとって数式の多さや難しい概念に挫折してしまった人も多いことと思います。挫折してしまった人たちは、統計学の必要性にたどり着いていないのではないでしょうか?ここで一旦立ち止まって統計学とは本当に学ぶべき学問であるのか考え直してみてはどうかと思います。統計学が必要であるとわかれば、数式や難しい概念にも立ち向かえると思います。ここで紹介する3冊の本は数式がほとんど出てこない、統計学に関する読み物です。ただし、統計学の歴史や統計学の考え方が使われている現場を垣間見ることが出来るはずです。ここで紹介するものの何かをきっかけに、統計学に興味を持ってもらえれば幸いです。また、ここで紹介する以外にも統計学に関する読み物はたくさん出版されています。色々な事例に当たれば興味も増してくることと思います。そんな、本探しの旅もオススメです。

ジェフリー・S・ローゼンタール著 中村義作監修 柴田裕之訳 『運は数学にまかせなさい 確率・統計に学ぶ処世術』 ハヤカワ文庫 2010年 840円
 統計学は難しいと思っている人は多いと思います。確かに、数学を多用し、難しい側面もありますが、それを知っていることで世の中で起きていることが運ではなく、確率・統計に基づいて決まっていると言うことが分かる事例を紹介した一冊です。この本の事例を読めば、統計学が使えると言うことが分かる一冊です。

デヴィッド・ザルツブルグ著 竹内惠行・熊谷悦生訳 『統計学を拓いた異才たち』 日経ビジネス文庫 2010年 1143円
 統計学が完成するまでには長い歴史があります。その歴史がこの一冊の中に凝縮されています。思想的な対立もさることながら、統計学における発見の経緯を具体的に記している点は、非常に興味深いです。統計学で学ぶ専門用語を歴史から学んではいかがでしょうか。

シャロン・バーチュ・マグレイン著 冨永星訳 『異端の統計学ベイズ』 草思社 2013年 2400円
 統計学には古典的統計学とベイズ統計学の2つの潮流があります。この本ではベイズ統計学に焦点を当て異端といわれてきたベイズ統計学がいかにして現在の地位を確立してきたが詳細に記述されています。ベイズ統計学への参入障壁は高いようですが、ベイズ統計学の有用性を垣間見ることが出来れば、忍耐強く取り組めるかもしれません。この本はそのようなきっかけを与えてくれる本ではないかと思います。

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