『日本型人事管理』
平野光俊 著 中央経済社 7月発行 定価3200円(税別)
企業の人事スタッフは、流行の人事制度を真似て自社に取り入れようとする傾向が強い。その結果どこもかしこも似たような人事管理の仕方に収斂していく。つまり一面では「人事は流行に従う」。しかし業績好調な他社(とりわけアメリカ企業)でうまくいった事例が自社でも有効に機能する保証はない。アメリカにおける人事管理の仕方を表層的になぞるのではなく、パフォーマンスに良好に作動する集中的人事管理と分権的情報システムの補完性、つまり日本型組織モードの制度的叡智を理解することが重要である。その上で人事部は人事情報の収集と活用に由来する費用を節約しつつ、適材適所の人事異動を実現しなければならない。本書は、「人事は流行に従う」を超克し、「わが社らしさ」を追求しようとする人事スタッフに、日本型人事管理の進化型の具体像とその機能性の説明原理を提供する。
目次
第1章 本書の主題とアプローチ
第2章 関連する先行研究・調査のレビュー
第3章 分析モデルの構築と調査方法
第4章 日本型人事管理に内包される人事情報の費用
−日本の総合スーパー2社のケース・スタディから−
第5章 双対原理の2つの組織モードと人事情報の費用
−日本とアメリカ(日本法人)のチェーンケース・スタディから−
第6章 マーチャンダイジング・プロセス改革における組織モードの進化
−Jリテーラーのケース・スタディから−
第7章 グループの経営改革における組織モードの進化
−J化学のケース・スタディから−
第8章 進化型人事管理と財務的業績の関係
−上場製造業の人事部長に対するサーベイ・リサーチから− 終 章 結論と含意
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