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日本型MBAプログラムの確立
 

ビジネスパーソンを対象とした大学院レベルでの経営教育(MBA教育)が始まったのはアメリカです。すでに戦前から行われていたのですが、急激に普及し始めたのは1960年代からです。アメリカでは、ビジネスの世界でキャリアを歩もうとする人々にとってMBAは必須の資格となっており、管理職へのパスポートといわれるほどです。日本からも多くの人々がアメリカへ留学し、アメリカ的な経営教育を受け、ビジネスの世界で活躍しています。

しかし、経営の方法や思想は国によって微妙に異なります。ヨーロッパでもMBA教育が普及しつつありますが、ヨーロッパではフルタイムの1年制の教育が中心です。ちなみに、アメリカでは2年制のプログラムが中心です。経営教育の内容にも違いがあって当然で、各国の事情に合わせて多様化しつつあるようです。アメリカで高度な経営教育を受けたけれども、日本の企業の風土に合わないということで不適応を起こしている例もあります。

このような背景のもとで、神戸大学のMBAプログラム(「専門職大学院」)が常に真摯に取り組んでいるのは、日本型のMBA教育の確立です。われわれは日本のビジネス社会の中核となるプロフェッショナル(高度専門職業人)を育成するのにもっとも適切な方法は何かを常に考えています。日本の経営方式やビジネスの慣行の合理性と限界について正確な知識をもち、それを土台にして、国際的に活躍できるビジネス・エリートを育成することの大切さと困難性を、われわれは十分に認識しています。

社会人MBAプログラムで育成しようとしている経営のプロフェッショナルとは、次のような人材です。

 

(1) 経営学の全般について高度な専門知識をもち、
(2) 経営学の特定分野について深い専門知識をもち、
(3) 長期的でグローバルな視野から、具体的な経営上の問題をとらえることができ、
(4) 創造的な解決策を自ら提示し、適切な判断を下すことができる人材です。

 
 
神戸大学MBAプログラムの目的
 

世の中ではグローバル・スタンダードということがいわれています。それが単一のものに集約されているかどうかは別にして、たしかに、グローバル・スタンダードを正確に理解し、状況に応じてこれに従って行動することは必要かもしれません。グローバル・スタンダードについて文章化されたものは比較的簡単に学べますが、もちろんそれだけではビジネスは完結しません。

これからのグローバルな競争は、個々の企業がそれぞれ独自の文化を背景に競争優位を確立する競争になりつつあります。実際に、日本の企業は海外でも、日本で培われた経営方式をもとに競争優位を確立しています。また、海外の企業のなかでも、このような日本的な経営方式を導入し、高い成果をあげているところが数多く存在します。しかし、残念なことに、日本の経営の基本を正確にきっちりと理解し、日本国内はもちろん海外でも活躍できる人材が絶対的に不足しています。このような人材を養成することがわれわれの目的です。

日本の場合には、これまでMBAという肩書きをもっているからといって、会社のなかでとくにメリットがあるわけではないといわれてきました。しかし、状況は急速に変化しています。「働きながら、学ぶ」ことは、一時的なブームではなく、ごく、当たり前となってきましたし、MBA取得者に対する評価も日々高まってきているといってよいでしょう。MBAの教育を受けた人々には、その投資に見合うメリットがあります。そのメリットとして、つぎの2点が考えられます。

第1は、経営という現象についての理解が深まり、戦略的に考えるための体系的思考力を身につけ、考えるためのツールを習得することができることです。これは将来の職業生活に必ず役立つでしょう。

第2は、視野を広めることができることです。MBAのプログラムでは、経営のさまざまな分野での学識をもつ教授陣と接触することができるだけでなく、異業種の人々との接触も可能です。この関係は大学院修了後(大学院では卒業ではなく、修了といいます)も続きます。

MBAの教育を受けることによって、コンサルティング会社やシンクタンクなどへの転職の可能性も出てきます。神戸大学のMBAプログラムは、現在勤めている会社でキャリアを積みたいと考えている人々、転職を考えている人々の双方を受け入れていますが、現在の会社で働き続けようとする人々をより歓迎します。プログラム自体がこのような人々にフィットするように設計されているからです。