神戸大学MBA

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合格への道

合格への道

合格への道
髙島 晃 さん
NTN株式会社勤務 2015年度入学生 南知惠子ゼミ


 このページをご覧になられている皆様は、神戸大学MBAに興味を持たれた方であり、入試を受けるにあたり様々な心配や不安がある方が大半であると思います。私も1年前はそのような思いでこのページを見ておりました。

 その皆様の不安を少しでも取り除くことができればと思い、合格への道の執筆をすることに致しました。皆様が最善の状態で受験に挑まれるため、微力ではありますがお力になれればと考えております。

 神戸大学MBAの入試内容は、入学してから授業についていけるのかどうかの最低限のラインを試されている試験だと思います。研究計画書・英語・小論文・口述試験のすべてが入学後の授業に繋がっています。

 私の合格への対策に加え、あくまで私見にはなりますが、入学試験で大学側は何を問うているのかということを中心に述べますので参考にして頂ければ幸いです。

1.入学後のことについて

 神戸大学はご存じのように、社会人とMBA取得が両立できるプログラムです。私もそうでしたが、「入学しても仕事とMBAと家庭が両立なんて本当にできるのか」「授業の時間以外にどれぐらい時間を費やすのか」など、入試だけではなく入学してからの不安も大きいと思います。まずは合格への道の第一歩として、入学後の生活について述べ、不安を少しでも取り除いて頂ければと思います。

 通学にあたり間違いなく言えることが、自身の周りで関係している人たちの協力無くしては通学することは難しいということです。入学後はMBAに多くの時間を費やすこととなります。神戸大学MBAの主なプログラムは、通常授業+プロジェクト研究(ケース・テーマ)+修士論文という構成になっております。
簡単な概要は、下記のとおりです。
 ・通常授業:金曜日の夜+土曜日終日 (土曜日は正月以外すべて授業です)
 上記の通常授業に加えて、8月にはケースプロジェクト・2月にはテーマプロジェクトの発表会が行われ(※2015年度実績)、そして1年生の8月から翌年の卒業までに修士論文を執筆しなければなりません。

 プロジェクト研究の詳細内容は、ホームページでご確認頂きたいですが、8月と2月の最終発表会の為に、与えられた課題に対しての研究を各約半年の期間行います。この研究は、授業後や授業が無い日に行います。修士論文はゼミに所属し、指導を受けながら自身で書き進めますが、その間にも授業はあります。つまり、通常の授業とプロジェクト研究や修士論文が並行して行われるため、時間割以外の部分でも多くの時間を費やすということです。これだけの時間を費やすMBAですから、自身の周辺に関係する人への理解と協力は必須事項であると言えます。

【対策】

 私の場合、どの様に理解と協力を促したのかと言いますと、絶対に削らない時間と削ってもいい時間を明確にわけました。家庭環境は共働きで2歳の子どもがおります。仕事は国内出張が多く、MBAに通学する前から時間に余裕があった状態ではありません。

 まず、絶対削らない時間としてMBAに通学するからといって家族と過ごす時間を削ってしまっては、1年半?2年という長い期間を通学する理解を得ることは難しいため、家族との時間を考えました。日曜日は原則MBA関連のことはしないと決め、家族と過ごすことに費やすこととしました。月曜?土曜日は仕事とMBA、日曜日はすっきり忘れて家族と遊ぶ。メリハリが聞いており、このスタイルをとる同級生は多いです。

 又、今まで通りの生活の上にそのままMBAの時間を乗せることはできないので、削れる時間は削ることも重要です。私の場合、テレビは一切視聴しなくなりましたし、平均睡眠時間は4?5時間ぐらいになりました。

 次に勤務先への理解ですが、私の場合は勤務先から通わせてもらっておりますので、その点は改めて理解を得る必要はありませんでしたが、研究の協力をしてもらう場合や平日金曜日は授業もある為、通学にあたり説明する必要はあると思います。

 出来る限りのタイムマネジメントを行い、仕事やプライベートで深く関係する人への理解を促すことが、私の通学への不安を消す対策でした。

2.研究計画書

【試験の目的】

 神戸大学MBAは、修士論文を書きます。私はまだ書いておりませんが、卒業された先輩方にお伺いすると、修士論文がMBAで一番大変であったと同時に一番の学びになったとおっしゃる方が多いように思います。この修士論文のベースになるのがこの研究計画書です。

 合格するために研究計画書が重要なポイントであると述べられている先輩方は多いですし、私もそのように思います。プログラムの中の修士論文の重要性が、その基礎となる研究計画書の入試での重要性にリンクしているように思います。

【対策】

 研究計画書は、「自身が何をテーマにして研究したいのか」「研究したい理由は、社会人経験のどういった問題意識から発生したのか」という2点が最も重要です。私の場合、研究計画書を書いたことがないので、『国内MBA研究計画書の書き方』飯野一・佐々木信吾 著(2003)中央経済社で書き方の勉強をしました。たくさんの事例が記載されておりますので、自分に合ったものを見つけて真似してみるのも良いです。しかし、書き方のテクニックよりも、どれだけ自身で深く考えるのかが一番重要です。

 私のことを少し触れますと、MBAを目指したきっかけの一つは、一度転職はしておりますが営業部門でのキャリアを積んでおり、これまで顧客に対してアプローチしてことを体系的に振り返りたい思ったことです。日々の業務で漫然と発生している事柄をアカデミックな視点で検証することや、専門分野以外の知識も得ることで、これまでとは違う視点を持ちたいと考えました。

 研究計画書は、自身が普段の具体的な業務内容からテーマアップし、それはどういった問題意識から発生したものなのかを何度も何度も繰り返し考えました。本当に悩みぬいて考えた記憶があります。入学前に、どの教授がみても素晴らしいと納得する研究計画書を書くことはできません。自身の現状の能力で、なぜ、どうしてと繰り返し禅問答しながら書くことが重要であり、それは教授陣にも伝わると私は考えます。

3.英語

【試験の目的】

 神戸大学MBAは、英語での講義は原則ありません。しかし、講義は日本語ですが英語の教材を使用する授業は数多くあります。Harvard Business School のケース教材を使うこともあり、英語を読解する能力は必要となります。

 英語の入学試験はその能力を問うものであり、文法の試験問題などがない理由は理解できます。本年までの傾向で考えると、回答は日本語で求められており、やはり英文を読解して要点を理解する能力が試されています。

 又、試験時間は足りなかったという意見が多いです。辞書は持ち込み可能ですが、何度も試験中辞書を引く時間はありません。それは授業が英語教材の際、予習のため毎週毎週変わる新しい教材に対し、辞書を引いて翻訳して対応していては、いくら時間があっても足りません。一字一句理解することではなく、大まかな理解でも、文章の要点をとらえることが重要であり、試験ではそれができるかを試されているように思います。

【対策】

 私は普段の業務では英語はあまり使用しませんし、留学等の経験もありません。はっきり言って苦手な分野です。

 過去問の傾向からTOEICのようにテクニックを磨くのではなく、文章の要点が掴めるようになればいいと考え、MBAに関係しそうな文章を日常から読むことに徹しました。諸先輩方が推薦されている、『MBA速読英語』グローバルタスクフォース 著(2005)大和書房は、MBA関連の短い文章が多く記載されており、文章に慣れる意味ではお勧めの図書です。他には、スマートフォンでCNNなどの英語のニュースサイトホームページを読むことで、文章に慣れて記事の伝えたい要点を理解できるようなるよう、とにかく多くの関連しそうな記事に触れるということを心がけました。

4.小論文

【試験の目的】

 入学後の授業では、レポート課題が頻繁にあります。平均すると、週に1、2回の課題提出が必ずあります。レポート作成は、授業内容を理解し自身の考えを相手に説得力をもって伝えることが重要です。小論文試験は、このレポート作成の基礎能力があるかどうかを試されているように思います。

【対策】

 小論文作成をした経験はありましたが時間がたっていた為、まずは小論文の参考書を読み記述の仕方を学びました。『大学院・大学編入学社会人入試の小論文?思考のメソッドとまとめ方』吉岡友治 著(2002)実務教育出版はお勧めです。

 もう1点、自身の考えを述べる過去問も多かったため、新聞やビジネス雑誌を意識的に普段よりたくさん読むように心がけました。ただ読むだけではなく、記事に対して当事者意識を持つことで、記事の主人公を自身に置き換えて経験のシュミレーションをしました。普段社会で起こっている事柄に対して自分の考えを常に持つよう心掛けることと、小論文の書き方を私は対策としました。

5.口述試験

【試験の目的】

 研究計画書や自身のキャリアハイライトについての質問が中心になります。入学後の授業では、自身の意見を述べる機会や同級生とディベートする機会は多々あります。限られた時間の中で、相手に自身の考えを的確に伝えることが重要になります。この能力を試されているのが口述試験です。

【対策】

 私の場合、質問内容は主に(1)研究計画書について、どうしてその研究をしたいのか、(2)過去に経営学を勉強したことはあるか、(3)通学にあたり、職場や家族の理解は得ているのか、(4)なぜ神戸大学MBAなのか、ということでした。すべて事前提出書類に記載していたことではありましたが、研究計画書についてはかなり突っ込んだ質問をされた記憶があります。

 特に口述試験の対策はしませんでしたが、自身の経験から研究計画書については、1次試験から口述試験までの間にもう一度振り返っておいた方が良いと思います。研究計画書について質問を受けてもいいようにもう一度考えることと、簡潔にわかりやすく自身の出願書類にあった質問項目について述べる対策が必要です。

6.おすすめ図書
『人生を変えるMBA』神戸大学専門職大学院(MBA)(2015)有斐閣 
 教授陣や先輩方の記事が多数記載されており、神戸大学MBAプログラムの理解には必読の書です。

『経営戦略を問いなおす』三品和広 著 (2006)ちくま新書
 現行のプログラムに変更が無ければ、4月から授業がある三品教授の書籍です。合格すれば、こんな考え方をもつ先生の授業を受講できるのかとワクワクした記憶があります。モチベーションが私は上がりました。

『国内MBA研究計画書の書き方』飯野一・佐々木信吾 著(2003)中央経済社
『MBA速読英語』グローバルタスクフォース 著(2005)大和書房
『大学院・大学編入学社会人入試の小論文?思考のメソッドとまとめ方』吉岡友治 著(2002)

7.最後に

 入試については、皆様それぞれの学習法を確立されている方ばかりであると思いましたので、細かい対策よりも神戸大学MBAが入試をどういった目的で実施しているのかを、あくまで私見ではありますが述べることにしました。少しでも参考になれば幸いです。

 入学後の生活は、金曜日・土曜日集中型のプログラムですが、決して甘いものではないと思います。授業以外の日も、課題やプロジェクト研究に没頭することになります。ハードな生活にはなりますが、入学して後悔したといった言葉は、同級生や先輩から聞いたことがありません。入学後は、教授陣や同級生からの新鮮な刺激があり、充実した時間を過ごせることはお約束できます。皆様がご入学されることを心よりお祈りしております。